令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.26は、工程管理を行ううえでの品質・工程・原価の関係を述べた文章の空欄(イ)〜(ニ)に入る語句の組合せを選ぶ問題です。3つの要素が互いに引っ張り合う関係が問われます。
関係をたどると語句は一続きに決まります。良い品質にすれば原価は高くなり、急いで突貫作業をすれば品質は悪くなる。施工を速めると原価は下がっていきますが、突貫作業まで速めると原価は逆に高くなります。3つは相反するので、どれか1つを最優先にはできません。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(イ 高く/ロ 悪く/ハ 逆に高く/ニ これらを良く調整)
| 空欄 | 入る語句 | 理由と誤答の紛れ |
|---|---|---|
| (イ)良い品質のものは原価が | 高く | 手間と材料をかけるほど原価は上がる。「さらに安く」は成り立たない |
| (ロ)突貫作業をすると品質は | 悪く | 急げば養生も検査も詰まる。「良く」は逆 |
| (ハ)さらに速めて突貫作業を行うと原価は | 逆に高く | 下がり続けるのでなく、ある点から反転して上がる |
| (ニ)3つの関係を踏まえた計画 | これらを良く調整 | 相反する以上、どれか1つを最優先にはできない |
(イ)と(ロ)は素直な関係です。品質を上げるには材料も手間もかかるので原価は高くなり、工期を詰めれば養生や検査の時間が削られて品質は落ちます。ここで「良い品質のほうが安い」「急いでも品質は良い」と書いてある選択肢は、その時点で外せます。
難しいのは(ハ)です。施工を速めると、現場の固定費が短い期間で済むぶん原価は下がっていきます。ところが速める度合いを上げ続けると、残業や休日作業の割増、機械や人員の増投入がきいてきて、ある点を境に原価は反転して上がります。この折り返しより手前が経済的な範囲で、突貫作業はそこを超えた領域です。「速めるほど安くなる」で最後まで押し切らないのがこの空欄の勘所になります。
(ニ)は3つの関係の結論です。品質を上げれば原価が上がり、工期を詰めれば品質が落ち、詰めすぎれば原価も上がる。互いに相反する以上、原価だけを最優先にするような組み方はできません。3つをよく調整して計画するのが工程管理の立場です。したがって適当な組合せは選択肢1です。
問題:施工を速めれば速めるほど原価は下がり続ける。
〇か×か。
答え:×
ある点までは下がりますが、突貫作業まで速めると割増や増投入で原価は逆に高くなります。
問題:品質・工程・原価は相反する性質をもつため、原価を最優先にして計画する。
〇か×か。
答え:×
相反するからこそ、どれか1つを最優先にはできません。3つをよく調整して計画します。
出典・参考資料
※ 問題文と選択肢は転載していません。空欄の前後は要旨に置き換えています。原文はJCTCの公開資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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