ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 道路・舗装 > 初転圧・二次転圧・仕上げ転圧は過去問でどう問われる?

初転圧・二次転圧・仕上げ転圧は過去問でどう問われる?

編集部キャラクター

編集部

転圧が3回出てきて、どのローラをいつ使うのか混ざりませんか?順番と「何のための転圧か」をセットにすると、過去問の引っかけにも強くなります。

この記事の要点

アスファルト混合物の転圧は、初転圧 → 二次転圧 → 仕上げ転圧の順で行います。それぞれ目的と使うローラが違います。

順番・ローラ・温度の目安を表と流れ図でつかみ、過去問のひっかけまで押さえます。

アスファルト混合物は、フィニッシャで敷き均したあと、熱いうちにローラで締め固めます。締固めは3段階に分かれます。

初転圧・二次転圧・仕上げ転圧は、アスファルト混合物を敷き均したあとに行う3段階の締固めで、この順番で進めます。

役割の違いは次のとおりです。初転圧は形を整える締固め、二次転圧は密度を出す本締め、仕上げ転圧は表面を整える締固めです。

転圧の順番と流れ

敷均しから締固めまでの流れは、次のとおりです。

転圧の工程(模式図) 敷均し フィニッシャ 初転圧 ロードローラ 二次転圧 タイヤ/振動ローラ 仕上げ転圧 タイヤローラ 形を整える 密度を出す(本締め) 表面を整える 温度は高い → だんだん下がる
アスファルト舗装の締固め工程(模式図)。敷均しのあと、温度が下がる前に初転圧・二次転圧・仕上げ転圧を順に行います。

転圧3工程それぞれの役割

3つは目的が順に変わり、使うローラも変わります。

初転圧(形を整える)

初転圧は、敷き均した直後の最初の締固めです。

おもにロードローラ(鉄輪)を使い、混合物の形を整えながら締め固めます。

温度が高いうちに行うのが基本で、目安は110?140 ℃です。

ヘアクラック(細かいひび割れ)が出ない範囲で、できるだけ高い温度で行います。

二次転圧(密度を出す本締め)

二次転圧は、初転圧の次に行う本締めで、密度(締固め度)を確保する転圧です。

タイヤローラ、または振動ローラを使います。タイヤローラはすき間をつぶして混合物をしっかりかみ合わせる効果があります。

温度の目安は70?90 ℃です。

仕上げ転圧(表面を整える)

仕上げ転圧は、表面の不陸(凹凸)を直し、二次転圧でついたローラマークを消すための転圧です。

タイヤローラやマカダムローラ(ロードローラの一種)を使います。

仕上げの工程なので、密度を出すというより表面をきれいに整えることが目的です。

初転圧・二次転圧・仕上げ転圧の違いを表で比較

目的・使うローラ・温度の目安で並べると、違いがはっきりします。

工程 目的 おもなローラ 温度の目安
初転圧 形を整える ロードローラ(鉄輪) 110?140 ℃
二次転圧 密度を出す(本締め) タイヤローラ・振動ローラ 70?90 ℃
仕上げ転圧 不陸修正・ローラマーク消去 タイヤローラ・マカダムローラ 表面が整うまで

混同しやすい用語

ロードローラ と タイヤローラ

ロードローラは鉄の輪で押さえる機械で、初転圧に向きます。タイヤローラはゴムタイヤで押さえる機械で、すき間をつぶす二次転圧や、表面を整える仕上げ転圧に向きます。鉄か、ゴムタイヤかで役割が分かれます。

過去問でどう問われたか

転圧(締固め)は、2級でも毎年のように問われる定番で、各工程の温度・ローラ・目的が正誤判定で出ます。下表は年度・問番まで確定できる1級の代表問題で、温度やローラの数値・対応はこの形で繰り返し問われます。引っかけは、3工程の目的やローラ・温度を入れ替える型が中心です。

  • すり替え型:各転圧のローラ・目的を入れ替える。初転圧を「タイヤローラ」、仕上げ転圧を「密度を高めるため」とするのは誤り。
  • 数値型:転圧温度(初転圧110?140℃/二次転圧70?90℃)の境界を変える。
出題年度・級(問番)問われ方(引っかけの核心)
平成25年度 1級(No.29)アスファルト混合物の舗設。初転圧の温度は110?140℃、二次転圧は70?90℃が目安。ローラの駆動輪はアスファルトフィニッシャ側に向け、横断勾配の低い方から高い方へ転圧する。過転圧でヘアークラックが生じる。
頻出論点(ローラの使い分け)初転圧=ロードローラ(鉄輪)、二次転圧=タイヤローラまたは振動ローラ、仕上げ転圧=タイヤローラ。「初転圧にタイヤローラ」は誤り。
頻出論点(仕上げ転圧の目的)仕上げ転圧は不陸修正とローラマークの消去が目的。「密度を高めるため」は誤り(密度を出すのは二次転圧)。

初転圧を「タイヤローラ」、仕上げ転圧を「密度を高めるため」とする記述はいずれも誤りです。初転圧はロードローラで形を整え、密度を出すのは二次転圧、仕上げ転圧は表面の不陸修正とローラマーク消去です。各工程の目的・ローラ・温度を入れ替えるのが引っかけの定番です。

理解度チェック

問題:アスファルト混合物の転圧は、初転圧・二次転圧・仕上げ転圧の順に行う。

〇か×か。

答え:

敷均しのあと、温度が下がる前に初転圧→二次転圧→仕上げ転圧の順で締め固めます。

問題:仕上げ転圧は、舗装の密度(締固め度)を高めるために行う。

〇か×か。

答え:×

密度を出すのは二次転圧です。仕上げ転圧は不陸修正とローラマークの消去が目的です。

問題:初転圧には、一般にタイヤローラを用いる。(平成25年度 1級 No.29 関連)

〇か×か。

答え:×

初転圧は一般にロードローラ(鉄輪)を用います。タイヤローラは二次転圧や仕上げ転圧で使います。

まとめ

転圧は、初転圧・二次転圧・仕上げ転圧の順で進めます。

初転圧はロードローラで形を整え、二次転圧はタイヤローラ(または振動ローラ)で密度を出し、仕上げ転圧で表面を整えます。

順番・ローラ・目的の組み合わせを正確に押さえれば、得点源にしやすい分野です。

舗装の接着に使うプライムコート・タックコートについてはプライムコートとタックコートの違いもあわせて確認しておくと、舗装の施工が一通りつながります。

参考資料

  • 公益社団法人 日本道路協会「舗装施工便覧」
  • 国土交通省「土木工事共通仕様書」

※ 転圧温度は標準的な目安です。混合物の種類や気象条件で変わり、基準の改定もあるため、最新の便覧で確認してください。

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

この記事を書いた人

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

Topへ >>

  1. HOME > 道路・舗装 > 初転圧・二次転圧・仕上げ転圧は過去問でどう問われる?