ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和6年度 1級土木施工管理技士 問題B No.4を解説、建設工事の電気設備等

令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.4は、建設工事における電気設備等に関する記述のうち、労働安全衛生規則上誤っているものを選ぶ問題です。漏電対策、操作部分の照度、仮設配線、溶接棒のホルダーという4つの場面が並びます。

この問題のポイント

誤りは、濡れた場所や鉄板上で使う移動式・可搬式の電動機械器具に取り付ける装置の名前にあります。漏電による感電を防ぐために電路へ接続するのは感電防止用漏電しゃ断装置です。自動電撃防止装置は交流アーク溶接機の二次側電圧を下げる別の装置で、目的も対象も違います。⑴が装置名を取り違えていないかが問われます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 水等で濡れている場所や鉄板上で使用する移動式若しくは可搬式の電動機械器具は、漏電による感電防止のため自動電撃防止装置を取り付ける×(誤り)接続するのは自動電撃防止装置でなく感電防止用漏電しゃ断装置
⑵ 電気機械器具の操作を行う場合には、感電や誤った操作による危険を防止するために操作部分に必要な照度を保持する○(正しい)操作部分が見えないこと自体が危険につながる
⑶ 仮設の配線を通路面で使用する場合は、車両等の通過で絶縁被覆が損傷するおそれのない状態で使用する○(正しい)踏まれ轢かれる場所の配線は被覆の損傷を防ぐ
⑷ アーク溶接等(自動溶接を除く)の作業に使用する溶接棒等のホルダーは、必要な絶縁効力及び耐熱性を有するものを使用する○(正しい)絶縁と耐熱の両方が要件

選択肢1のポイント(ここが誤り)

水で濡れた場所や鉄板上、定盤上のような導電性の高い場所では、わずかな漏電でも人体に電流が流れやすくなります。そこで規則は、こうした場所で使う移動式・可搬式の電動機械器具について、その電動機械器具が接続される電路に感電防止用漏電しゃ断装置を接続することを求めている。漏電を検知して電路を素早く遮断する装置です。

⑴が挙げる自動電撃防止装置は、交流アーク溶接機で溶接をしていない間の出力側電圧を下げ、ホルダーに触れたときの感電を防ぐ装置で、漏電の遮断とは働きが別です。名前が似ていても目的が違うため、装置名で判断できるようにしておきます。⑵の操作部分の照度、⑶の通路面の仮設配線、⑷の溶接棒等のホルダーに絶縁効力と耐熱性を求めることは、いずれも正しい記述です。したがって誤っているものは選択肢1です。

覚え方

  • 濡れた場所・鉄板上の移動式/可搬式電動機械器具=感電防止用漏電しゃ断装置(自動電撃防止装置ではない)
  • 自動電撃防止装置は交流アーク溶接機の装置。溶接していない間の電圧を下げる
  • 溶接棒等のホルダーは絶縁効力+耐熱性/電気機械器具の操作部分は必要な照度を保持

理解度チェック

問題:鉄板上で使用する可搬式の電動機械器具には、漏電による感電防止のため自動電撃防止装置を接続する。

〇か×か。

答え:×

接続するのは感電防止用漏電しゃ断装置です。自動電撃防止装置は交流アーク溶接機の装置になります。

問題:アーク溶接等の作業に使用する溶接棒等のホルダーは、必要な絶縁効力及び耐熱性を有するものでなければ使用できない。

〇か×か。

答え:

絶縁と耐熱の両方が求められます(自動溶接を除く)。

令和6年度 1級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B・種別:土木) 問題」
  • 労働安全衛生規則(水等導電性の高い液体によつて湿潤している場所その他鉄板上、鉄骨上、定盤上等導電性の高い場所において使用する移動式若しくは可搬式のものについては…感電防止用漏電しや断装置を接続しなければならない/溶接棒等のホルダーについては、感電の危険を防止するため必要な絶縁効力及び耐熱性を有するものでなければ、使用してはならない/電気機械器具の操作部分について必要な照度を保持しなければならない):労働新聞社 労働法検索「労働安全衛生規則 第329条〜第335条」

※ 問題文は転載していません。条文は e-Gov 法令検索等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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