令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.14は、道路のアスファルト舗装の品質管理について適当でないものを選ぶ問題です。試験頻度の増減、非破壊測定機器の活用、工程能力図による管理という3つの論点が並びます。
誤りは、減らしてよいものの取り違えにあります。作業が進んで管理の限界を十分満足できることが明確になったときに減らしてよいのは試験の頻度であって、試験項目ではありません。項目を落とすと、その品質特性はもう誰も見ていない状態になります。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 作業員や施工機械等の組合せを変更する場合は、試験の頻度を増やして新しい組合せの品質を確認する | ○(正しい) | 条件が変われば実績はリセットされる |
| ⑵ 密度や含水比を非破壊で測る機器や、作業と同時に管理できる敷均し・締固め機械を活用することが望ましい | ○(正しい) | 管理の合理化として推奨される |
| ⑶ 管理の限界を十分満足できることが明確になれば、品質管理に関する試験項目を減らすことができる | ×(誤り) | 減らせるのは試験の頻度。試験項目は落とさない |
| ⑷ 工程能力図の結果が管理の限界を外れた場合や一方に片寄った場合は、直ちに試験頻度を増やして異常の有無を確認する | ○(正しい) | 異常の兆候が出たら頻度を戻す |
舗装の品質管理は、各工程の初期に試験の頻度を多めにとり、その結果から作業の進め方が管理の限界を十分満足していると判断できれば、それ以降の試験の頻度を減らしてよいという考え方で組み立てられています。⑶はこれを「試験項目を減らすことができる」に置き換えており、そこが誤りです。
頻度と項目は意味が違います。頻度を減らすのは、同じ品質特性を見続けたうえで測る回数だけを間引くことで、異常が出れば⑷のとおり頻度を戻せます。項目を減らすと、その特性を測る手段そのものが無くなるため、異常が起きても気づけません。安定してきたから項目を落とす、という運用は成り立ちません。
⑴は作業員や施工機械の組合せを変えた場合で、これまでの実績が当てにならなくなるため頻度を増やして確認します。⑵の非破壊測定や締固め機械による同時管理は、測る手間を軽くして管理を続けやすくするもので、項目を落とす話ではありません。⑷は工程能力図にプロットした点が管理限界を外れたり一方に片寄ったりしたときの対応で、頻度を増やして異常の有無を確かめます。したがって適当でないものは選択肢3です。
問題:各工程の進捗に伴い管理の限界を十分満足できることが明確になれば、品質管理の試験項目を減らすことができる。
〇か×か。
答え:×
減らせるのは試験の頻度です。項目を落とすとその特性を見る手段が無くなります。
問題:工程能力図にプロットした結果が一方に片寄っている場合は、直ちに試験頻度を増やして異常の有無を確認する。
〇か×か。
答え:〇
限界を外れていなくても、片寄りは異常の兆候として扱います。
出典・参考資料
※ 問題文と選択肢は転載していません。原文はJCTCの公開資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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