令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.34は、鉄筋の継手に関する①〜④のうち適当なものの数を選ぶ問題です。重ね継手、焼なまし鉄線、ガス圧接継手、モルタル充填継手が1つずつ並びます。
適当なのは④だけです。①〜③はいずれも、継手の成立条件を決めている要素を無視した書き方になっています。重ね合わせ長さは鉄筋の径に応じて決まるもので一定ではなく、焼なまし鉄線は緊結のための線であって長く巻けば強くなるものではなく、ガス圧接は径の差が一定の範囲内なら接合できます。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(適当なものは1つ)
| 記述 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ① 重ね継手における重ね合わせ長さは、鉄筋の径に関わらず一定とする | ×(不適当) | 重ね合わせ長さは鉄筋直径の何倍という形で決まる |
| ② 重ね継手では、焼なまし鉄線を長く巻くほど継手の強度が向上する | ×(不適当) | 鉄線は所定の位置を緊結するためのもの |
| ③ ガス圧接継手では、径が少しでも異なる鉄筋同士は接合してはならない | ×(不適当) | 径の差が一定の範囲内であれば接合できる |
| ④ モルタル充填継手では、施工後にモルタルが排出孔から排出していることを確認する | ○(適当) | すき間まで充填された証拠になる |
①の重ね継手は、鉄筋どうしを重ねてコンクリートの付着で力を伝える継手です。伝えられる力は鉄筋の太さで変わるので、重ね合わせ長さは鉄筋直径の何倍という形で決まり、径に関わらず一定にはなりません。太い鉄筋ほど長く重ねる必要があります。
②の焼なまし鉄線は、重ねた鉄筋がずれたり離れたりしないよう、所定の位置で緊結するための線です。力を伝えているのは重ね合わせ長さとコンクリートの付着で、鉄線ではありません。長く巻いても継手の強度は上がらず、巻いた分だけかぶりを圧迫します。
③のガス圧接継手は、鉄筋の端面どうしを加熱・加圧して一体化する継手です。径が違うと加熱と据込みの条件が合わなくなるため制限はありますが、一定の範囲内の径の差であれば接合できます。「少しでも異なれば接合してはならない」という言い切りは成立しません。なお許容される径の差は基準の版によって扱いが変わるため、この記事では具体の値には踏み込みません。
④のモルタル充填継手は、スリーブに鉄筋を差し込み、すき間に無収縮のモルタルを充填して一体化する継手です。中が見えないので、注入口から入れたモルタルが反対側の排出孔から出てくることが、すき間まで満たされた確認方法になります。出てこなければ充填が足りていません。したがって適当なものは④の1つです。
問題:重ね継手の重ね合わせ長さは、鉄筋の径に関わらず一定とする。
〇か×か。
答え:×
鉄筋直径の何倍という形で決まります。太い鉄筋ほど長く重ねます。
問題:モルタル充填継手では、施工後にモルタルが排出孔から排出していることを確認する。
〇か×か。
答え:〇
中が見えないため、反対側から出てくることがすき間まで充填された確認になります。
出典・参考資料
※ ガス圧接で許容される径の差は基準の版によって扱いが異なるため、本記事では具体の値を示していません。問題文と①〜④の記述も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月
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