ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和6年度 1級土木施工管理技士 No.29を解説、砂防堰堤の施工

令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.29は、砂防堰堤の施工に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。砂礫盤を基礎とする場合の堰堤高、砂礫基礎上へのコンクリート打設、間詰め、基礎の根入れという4つの記述を見分けます。

この問題のポイント

誤りは、間詰めに使う材料にあります。間詰めは掘削した部分と堰堤本体との間を埋める処理で、基礎掘削部が岩盤ならコンクリートで間詰めします。岩盤を掘った隙間に砂礫を入れると、そこが水みちになり本体を支える面も不揃いになります。⑶が岩盤の間詰めを砂礫と書いていないかが問われます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 基礎地盤は岩盤が原則だが、やむを得ず砂礫盤とする場合は、できる限り堰堤高を15m未満に抑え、原則として均一な地層を選定する○(正しい)砂礫盤では支持力と沈下の制約があるため、堰堤高を抑え地層の均一さを求める
⑵ 砂礫基礎上にコンクリートを打設する場合は、打設前に転石の泥を洗浄すると共に、漏水や湧水の処理を十分に行う○(正しい)泥が付いたままでは付着が悪く、水が湧いたままではコンクリートが洗われる
⑶ 間詰めは一般に掘削部において行い、基礎掘削部が岩盤の場合は砂礫で間詰めを行う×(誤り)基礎掘削部が岩盤の場合の間詰めは、砂礫でなくコンクリートで行う
⑷ 基礎の根入れは、所定の強度が得られる地盤であっても、基礎の不均質性や風化の速度を考慮して、岩盤の場合は1m以上、砂礫盤の場合は2m以上行う○(正しい)岩盤1m以上、砂礫盤2m以上。強度が足りていても風化と不均質性を見込む

選択肢3のポイント(ここが誤り)

間詰めは、基礎を掘削したときにできた本体との隙間を埋める処理です。ここを何で埋めるかは、掘削した地盤が岩盤か砂礫かで変わります。基礎掘削部が岩盤の場合の間詰めは、砂礫でなくコンクリートで行う。岩盤を掘った隙間に砂礫を詰めると、透水性の高い層が本体の足元に残り、水みちや洗掘のきっかけになります。堰堤本体と岩盤を一体にするには、同じように水を通しにくく強度のあるコンクリートで埋めます。

⑴の砂礫盤では堰堤高を15m未満に抑えて均一な地層を選ぶこと、⑵の打設前に転石の泥を洗い漏水や湧水を処理すること、⑷の根入れを岩盤で1m以上、砂礫盤で2m以上とることは、いずれも正しい記述です。根入れは強度が足りていても風化と基礎の不均質性を見込んで確保する点が要点になります。したがって適当でないものは選択肢3です。

覚え方

  • 岩盤の間詰めはコンクリート(砂礫を詰めない)
  • 基礎の根入れは岩盤1m以上・砂礫盤2m以上/砂礫盤を基礎とするなら堰堤高は15m未満に抑える
  • 砂礫基礎上の打設前は、転石の泥の洗浄と漏水・湧水の処理

理解度チェック

問題:砂防堰堤の間詰めは、基礎掘削部が岩盤の場合は砂礫で行う。

〇か×か。

答え:×

岩盤の場合の間詰めはコンクリートで行います。砂礫では透水性の高い層が本体の足元に残ります。

問題:砂防堰堤の基礎の根入れは、岩盤の場合は1m以上、砂礫盤の場合は2m以上行う。

〇か×か。

答え:

所定の強度が得られる地盤であっても、基礎の不均質性や風化の速度を考慮してこの深さを確保します。

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出典・参考資料

※ 問題文は転載していません。砂防堰堤の施工は、河川砂防技術基準等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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