令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.32は、品質管理に用いる管理図に関する問題です。①〜④の記述のうち、適当なもののみを全てあげている組合せを、⑴〜⑷から選びます。管理図の役割、測定データの種類(計量値と計数値)、管理限界線での判定、そしてコンクリート強度に使う管理図の種類が正しく書かれているかを1つずつ見分けます。
管理図は、工程が安定な状態にあるかを調べ、その状態に保つために使う図です。
問われるのは、データの種類と使う管理図の対応です。
引っかけは、用語の名前を入れ替える形で②と④に置かれています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:⑵(①③)|適当なもののみを全てあげている組合せ
| 記述 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ① 管理図とは、工程が安定な状況にあるかどうか調べるため、又は工程を安定な状態に保持するために用いる図である | ○(適当) | 工程が安定しているかを調べ、安定な状態に保つために使うという管理図の役割の説明で適当 |
| ② 測定データには、長さ・重さ・強度・スランプ等のように連続量として測定される「計数値」と、不良品の個数・事故の回数等のように数えられる「計量値」がある | ×(不適当) | 名称が逆。連続量として測定される長さ・重さ・強度・スランプは計量値、数えて得る不良品の個数・事故の回数は計数値 |
| ③ 品質に関する測定データをグラフにプロットし、一対の管理限界線と比較した場合、プロットした点がこの管理限界線の中にあれば工程は安定な状態と判断する | ○(適当) | プロットした点が上下の管理限界線の中に収まっていれば工程は安定とみる、管理図の判定どおりで適当 |
| ④ コンクリート強度の品質管理を行う場合、強度・ばらつき・試験誤差の管理を行うためにはp管理図を用いるとよい | ×(不適当) | コンクリート強度は計量値なのでx̄-R管理図等を用いる。p管理図は不良率(計数値)を管理する図で、強度管理には向かない |
適当なものは①③の2つです。⑴〜⑷の組合せのうち、この2つのみをあげているものを選びます。
| 組合せ | あげている記述 | 判定 |
|---|---|---|
| ⑴ | ①② | 不適当な②を含むため不適 |
| ⑵ | ①③ | 適当な①③のみ=正解(○) |
| ⑶ | ①②③ | 不適当な②を含むため不適 |
| ⑷ | ②③④ | 不適当な②④を含むため不適 |
②と④はどちらも、品質管理で対になる用語の名前を入れ替えて誤りにしています。測定データは、量として測って値が付く計量値と、個数を数えて得る計数値に分かれます。長さ・重さ・強度・スランプのように連続量として測定されるものが計量値、不良品の個数・事故の回数のように数えて得るものが計数値です。②はこの2つの名称を入れ替えているので不適当です。
②はデータの種類の名前が逆です。連続量として測定されるのが計量値、数えて得られるのが計数値です。
④は、コンクリート強度の管理に使う管理図を取り違えています。
強度は測って値が付く計量値なので、平均値と範囲の動きを見るx̄-R管理図などを用います。
p管理図は不良率という計数値を管理する図で、強度の管理には向きません。
①は管理図の役割、③は管理限界線の中に点が収まれば安定とみる判定で、いずれも適当です。
| データの種類 | 中身の例 | 使う管理図 |
|---|---|---|
| 計量値(連続量として測定して値が付く) | 長さ・重さ・強度・スランプ・温度 | x̄-R管理図、x̄-Rs管理図、R管理図 など |
| 計数値(個数・回数として数えて得る) | 不良品の個数、事故の回数、不良率 | p管理図(不良率)、pn管理図(不良個数)、c管理図・u管理図(欠点数) |
問題:測定データには、長さ・重さ・強度・スランプ等のように連続量として測定される計数値と、不良品の個数・事故の回数等のように数えられる計量値がある。
〇か×か。
答え:×
名称が逆です。連続量として測定される長さ・重さ・強度・スランプは計量値、数えて得る不良品の個数・事故の回数は計数値です。
問題:コンクリート強度の品質管理を行う場合、強度・ばらつき・試験誤差の管理には、p管理図を用いるとよい。
〇か×か。
答え:×
コンクリート強度は測って値が付く計量値なので、x̄-R管理図などを用います。p管理図は不良率という計数値を管理する図で、強度管理には向きません。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。管理図と計量値・計数値の考え方は、日本産業規格(JIS Z 9020 管理図)や品質管理の実務資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月