ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度 1級土木施工管理技士 問題B No.35を解説、コンクリートの施工の品質管理

令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.35は、コンクリートの施工の品質管理に関する問題です。①〜④の記述のうち、適当なもののみを全てあげている組合せを、⑴〜⑷から選びます。これが問題Bの最終問(No.35)です。問題A No.1〜66・問題B No.1〜35の全体は令和7年度 1級 第一次検定の一覧から確認できます。

この問題のポイント

コンクリートの締固めと仕上げは、余分な水や空気を抜き、鉄筋を傷めずに密実な表面をつくる作業です。

問われるのは、やってはいけない操作を見分けられるかです。

引っかけは、その操作を「する」と書き換える形で①と③に置かれています。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:⑵(②④)|適当なもののみを全てあげている組合せ

各記述の正誤(①〜④)

記述正誤解説
① 締固めを行う際には、バイブレータを鉄筋にあてて鉄筋を振動させる×(不適当)棒状バイブレータは鉄筋に直接あててはならない。鉄筋にあてて振動させると、かぶり不足や鉄筋の位置ずれ、付着の低下を招く
② コンクリートを打ち重ねる場合、上層の締固めでは棒状バイブレータが下層のコンクリートに10cm程度挿入するようにして締め固める○(適当)下層に10cm程度差し込んで上下層を一体化させ、打継面が弱点にならないようにする手順どおりで適当
③ コンクリートの仕上げは、締固めが終わり、上面にしみ出た水が残った状態で行う×(不適当)上面にしみ出たブリーディング水は取り除いてから仕上げる。水が残ったまま仕上げると表面が弱い層になる
④ 仕上げ作業後、コンクリートが硬化するまでに発生したひび割れは、タンピングと再仕上げによって修復する○(適当)硬化前に生じた沈下・プラスティック収縮ひび割れを、タンピングと再仕上げで修復する処置で適当

適当なものは②④の2つです。⑴〜⑷の組合せのうち、この2つのみをあげているものを選びます。

組合せあげている記述判定
①③不適当な①③だけをあげているため不適
②④適当な②④のみ=正解(○)
①②④不適当な①を含むため不適
②③④不適当な③を含むため不適

誤りの①と③のポイント(ここが誤り)

締固めに使う棒状バイブレータは、鉄筋や型枠、配管に接触させないように挿入します。

①は「鉄筋にあてて鉄筋を振動させる」としていますが、かぶり不足や鉄筋の位置ずれ、付着の低下を招くため避けます。

③も同じ形の引っかけです。締固めが終わると上面にブリーディング水がしみ出します。

これを残したまま仕上げると、表面近くが水の多い弱い層になります。取り除いてから均し、仕上げに移ります。

②と④は正しい手順です。

②は打重ねのとき棒状バイブレータを下層へ10cm程度挿入し、上層と下層を一体化させて打継面を弱点にしません。

④は硬化前に生じた沈下ひび割れやプラスティック収縮ひび割れを、タンピングと再仕上げで押さえ直す処置です。

適当なものは②④で、これを全てあげている組合せは⑵です。

締固め・仕上げの品質管理の要点

作業正しい手順やりがちな誤り
締固め(棒状バイブレータ)鉛直に挿入し、下層に10cm程度差し込んで上下層を一体化。ゆっくり引き抜く鉄筋に直接あてて振動させる、横に動かして流す
仕上げ前上面にしみ出たブリーディング水を取り除いてから均す水が残ったまま仕上げる
硬化前のひび割れ沈下・プラスティック収縮ひび割れはタンピングと再仕上げで修復そのまま放置して硬化させる

覚え方

  • 締固めのバイブレータは鉄筋に直接あてない(かぶり不足・位置ずれの原因になる)
  • 打重ねは、棒状バイブレータを下層に10cm程度挿入して上下層を一体化する
  • 仕上げは、上面にしみ出たブリーディング水を取り除いてから行う
  • 硬化前の沈下・プラスティック収縮ひび割れは、タンピングと再仕上げで修復する
  • 組合せ問題は、不適当な記述(①③)を含む選択肢を先に消すと速い

理解度チェック

問題:コンクリートの締固めでは、バイブレータを鉄筋にあてて鉄筋を振動させて締め固める。

〇か×か。

答え:×

棒状バイブレータは鉄筋や型枠に接触させないように挿入します。鉄筋に直接あてて振動させると、かぶり不足や鉄筋の位置ずれ、付着の低下を招きます。

問題:コンクリートを打ち重ねる場合、上層の締固めでは、棒状バイブレータを下層のコンクリートに10cm程度挿入して締め固める。

〇か×か。

答え:

下層に10cm程度挿入することで上層と下層が一体化し、打継面が弱点になりにくくなります。打重ねの締固めの基本の手順です。

令和7年度 1級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ(問題A No.1〜66・問題B No.1〜35)

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法・応用能力) 問題」
  • コンクリート標準示方書(土木学会)施工編:締固めには棒状バイブレータを用いることを原則とし、鉄筋や型枠などに接触させない。2層以上に分けて打ち込む場合は、棒状バイブレータを下層のコンクリートに10cm程度挿入して締め固める。
  • 仕上げと初期ひび割れ:締固めが終わり上面にしみ出たブリーディング水を取り除いてから仕上げる。仕上げ後、硬化する前に生じた沈下・プラスティック収縮ひび割れは、タンピングと再仕上げで修復する。

※ 問題文は転載していません。締固め・仕上げの手順は、コンクリート標準示方書(土木学会)で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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