令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.27は、河川護岸に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。かご系護岸の吸出し防止、河床が低下傾向の河川での基礎の埋め戻し、護岸の水抜き、縦帯工と横帯工の役割が正しく述べられているかを見分けます。
河床が低下した河川では、護岸の基礎前面に寄石を据えて近傍の流速を抑えます。
問われるのは、粒径・粗度・流速のつながりです。
引っかけは、その途中の1つを逆向きにする形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 現地の残土や土砂等を利用して植生の回復を図るかご系の護岸では、覆土に河川水を掛けること等で空隙の充塡を行い、背面土砂の流出を防ぐために吸出し防止材を設置する | ○(正しい) | 覆土に河川水を掛けて空隙を充塡し、背面には吸出し防止材で土砂の流出を防ぐ |
| ⑵ 河床が低下傾向の河川で復旧護岸の基礎を埋め戻す際は、可能な限り粒径の大きい材料で寄石すること等により、粗度を小さくして護岸近傍の流速を低減する工夫を行う | ×(誤り) | 粒径の大きい材料で寄石すれば粗度は大きくなる。粗度を大きくして流速を低減するのが正しく、粗度を小さくとするのは因果が逆 |
| ⑶ 護岸には一般的に水抜きは設けないが、掘込河道等で残留水圧が大きくなる場合には必要に応じて水抜きを設ける | ○(正しい) | 一般に水抜きは設けないが、掘込河道等で残留水圧が大きい場合は必要に応じて設ける |
| ⑷ 縦帯工は護岸の法肩部の破損を防ぐために設け、横帯工は護岸の変位や破損が他に波及しないよう絶縁するために法覆工の延長方向の一定区間ごとに設ける | ○(正しい) | 縦帯工は法肩部の破損防止、横帯工は延長方向の一定区間ごとに絶縁 |
寄石には粒径の大きい材料を用います。
粒径の大きい石を並べると河床表面の凹凸が大きくなり、河床の粗度が大きくなります。
粗度が大きいほど流水は抵抗を受けて流速が下がります。
選択肢2は「粗度を小さくして」流速を低減するとしており、原因と結果が逆です。
⑴のかご系護岸の吸出し防止、⑶の掘込河道での水抜き、⑷の縦帯工・横帯工の役割はいずれも正しい記述です。
問題:河床が低下傾向の河川で復旧護岸の基礎を埋め戻す際は、粒径の大きい材料で寄石して粗度を小さくし、護岸近傍の流速を低減する。
〇か×か。
答え:×
粒径の大きい材料で寄石すると河床の粗度は大きくなります。粗度を大きくして流速を低減するのが正しく、粗度を小さくとするのは因果が逆です。
問題:横帯工は、護岸の変位や破損が他に波及しないよう絶縁するために、法覆工の延長方向の一定区間ごとに設ける。
〇か×か。
答え:〇
横帯工は延長方向の一定区間ごとに設けて絶縁します。縦帯工は護岸の法肩部の破損を防ぐために設けます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。河川護岸は河川砂防技術基準等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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