令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.5は、コンクリートに用いる混和材料に関する問題です。⑴〜⑷の材料のうち、水和熱による温度上昇の低減を目的として使用されるものとして、最も適当なものを1つ選びます。
水和熱による温度上昇の低減を目的に使うのはフライアッシュです。フライアッシュはセメントの一部を置き換える混和材で、その分だけ発熱するセメント量が減り、コンクリート内部の温度上昇が抑えられます。シリカフュームは高強度・水密性、AE減水剤と流動化剤は減水や流動性の確保が目的で、材料名とはたらきの組合せを入れ替えて誤らせるのがこの問題の狙いです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(フライアッシュ)
| 選択肢 | 適否 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ フライアッシュ | 適当 | セメントを置換して水和熱を下げ、温度上昇と温度ひび割れを抑える混和材 |
| ⑵ シリカフューム | 適当でない | マイクロフィラー効果で高強度・水密性を高める混和材で、目的は水和熱の低減ではない |
| ⑶ AE減水剤 | 適当でない | 単位水量を減らし空気を連行してワーカビリティー・耐久性を高める混和剤 |
| ⑷ 流動化剤 | 適当でない | 単位水量を変えずに流動性(スランプ)を増やす混和剤で、水和熱の低減が目的ではない |
コンクリートの温度上昇は、セメントが水と反応するときに出る水和熱が原因です。フライアッシュはセメントの一部を置き換えて使うため、発熱するセメントの量そのものが減り、内部温度の上がり方がゆるやかになります。マスコンクリートでは、フライアッシュを混和しない場合に比べて材齢7日で6℃程度の温度上昇量が抑えられ、ダムなど大断面の構造物で温度ひび割れの対策として使われます。
シリカフューム・AE減水剤・流動化剤は、いずれも水和熱の低減を目的とする材料ではありません。シリカフュームはセメント粒子よりはるかに細かい微粉末でセメントペーストを密実にし、高強度と水密性を得る混和材です。AE減水剤は単位水量を減らして空気を連行する混和剤、流動化剤は水量を変えずに流動性を高める混和剤で、それぞれ役割が違います。水和熱を下げる混和材はフライアッシュと高炉スラグ微粉末であり、この2つを軸に覚えると取り違えを防げます。
問題:コンクリートで、水和熱による温度上昇の低減を目的として使用される混和材料はシリカフュームである。
〇か×か。
答え:×
水和熱による温度上昇の低減に使うのはフライアッシュや高炉スラグ微粉末です。シリカフュームの目的は高強度・水密性で、水和熱の低減ではありません。
問題:フライアッシュは、セメントの一部を置き換えることで水和熱を低減し、マスコンクリートの温度ひび割れの抑制に役立つ。
〇か×か。
答え:〇
フライアッシュはセメントを置換して発熱量を減らすため、温度上昇がゆるやかになり、ダムなどマスコンクリートの温度ひび割れ対策に用いられます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。混和材料の分類とはたらきは、コンクリート標準示方書(土木学会)等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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