ゼロから学ぶ土木施工管理

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レディーミクストコンクリートの受入れ検査は過去問でどう問われる?スランプ・空気量・塩化物・強度

けんせつる

けんせつる

スランプ12cmって、何cmまでならOKなの?

圧縮強度の「85%」と「平均」って、どっちがどっち?

この記事の要点

受入れ検査は荷卸し地点で行い、合否はスランプ・空気量・塩化物含有量・強度の4項目で判定します。

スランプ12cmなら上限14.5cm(±2.5cm)、空気量4.5%なら±1.5%、塩化物は0.30kg/m³以下、強度は1回が呼び強度の85%以上で3回平均が呼び強度以上です。

レディーミクストコンクリート(生コン)は、工場でつくって運んだものを荷卸し地点で受け取ります。注文どおりの品質かを確かめるのが受入れ検査で、合否の基準はJIS A 5308で決められています。

受入れ検査は荷卸し地点で行い、スランプ・空気量・塩化物含有量・強度の4項目で合否を判定します。

検査するのは購入者です。スランプや空気量の測り方そのものはスランプ試験と空気量、配合の決め方はコンクリートの配合で扱います。

受入れ検査の4項目と合否の基準値

数値の取り違えがそのまま引っかけになります。

項目 基準(JIS A 5308)
スランプ 許容差は8〜18cmで±2.5cm(2.5cm=±1cm/5・6.5cm=±1.5cm/21cm=±1.5cm)。スランプ12cmなら上限14.5cm
空気量 普通コンクリートは4.5%・許容差±1.5%(上限6.0%/下限3.0%)
塩化物含有量 塩化物イオン量として0.30kg/m³以下(購入者の承認で0.60kg/m³以下まで可)
強度 1回の試験結果は呼び強度の85%以上、かつ3回の試験結果の平均は呼び強度以上

強度の2つは混同しやすい組み合わせです。1回(1回ぶんの結果)は厳しすぎないように85%まで許し、3回の平均で呼び強度を確保する、という二段構えと押さえます。

過去問でどう問われたか(年度横断)

受入れ検査はほぼ毎年、級を問わず出ます。基準値そのものを少しずらした「適当でないもの/満足しないもの」を選ばせる形が定番です。

年度・級 テーマ 問われ方・引っかけ
令和4・2級 判定基準を満足しないもの 空気量5.0%指定で3.0%=下限外れ(±1.5%)
令和5・2級(前期) 品質管理項目 「質量」を含めるのは誤り(正は強度・スランプ・空気量・塩化物含有量)
令和5・2級(後期) 空気量の許容差 「±2.0%」は誤り(正±1.5%)
令和6・1級 合否の判定 塩化物イオン量1.2kg/m³を合格と判定する肢が適当(他は許容超過)
令和6・2級(前期) 強度の判定 1回=呼び強度の85%以上/3回平均=呼び強度以上
令和6・2級(後期) 判定基準を満足しないもの 塩化物イオン0.8kg/m³=0.30超で不適合
令和7・2級(前期) 判定基準を満足しないもの スランプ12cm指定に15.0cm=±2.5cm超で不適合
令和8・2級(前期) スランプの上限 「上限15.0cm」は誤り(正14.5cm=12+2.5)

1級では、検査の方法そのものも問われます。単位水量を推定する方法にはエアメータ法・電子レンジ法(高周波加熱乾燥法)・静電容量法・乾燥炉法・水中質量法などがあり、荷卸し時に短時間で推定できます。いっぽう骨材のアルカリシリカ反応性を判定するモルタルバー法は、骨材について事前に行う試験で、荷卸し時の受入れ検査で行うものではありません(令和5年度 1級 問題B No.16)。まずは2級で繰り返される4項目の基準値を固めるのが近道です。

混同しやすい用語

強度「1回の85%以上」と「3回平均は呼び強度以上」

1回の試験結果に求めるのは呼び強度の85%以上、3回の試験結果の平均に求めるのは呼び強度以上です。「1回で呼び強度以上」「3回平均で85%以上」と入れ替える誤りがよく出ます。

まちがえやすいポイント

スランプ12cmの上限は14.5cm(±2.5cm)で「15.0cm」は誤り。空気量4.5%の許容差は±1.5%で「±2.0%」は誤り。塩化物含有量は0.30kg/m³以下。強度は1回が呼び強度の85%以上・3回平均が呼び強度以上で、この2つの取り違えに注意します。

品質管理項目は強度・スランプ・空気量・塩化物含有量です。「質量」は含みません。

理解度チェック

問題:スランプ12cmと指定したレディーミクストコンクリートで、スランプ15.0cmは受入れ検査に合格する。

〇か×か。

答え:×

許容差は±2.5cmなので上限は14.5cmです。15.0cmは不合格です。

問題:普通コンクリートの空気量4.5%に対する許容差は±2.0%である。

〇か×か。

答え:×

許容差は±1.5%です(上限6.0%/下限3.0%)。

問題:圧縮強度は、1回の試験結果が呼び強度の85%以上で、かつ3回の試験結果の平均が呼び強度以上であれば合格である。

〇か×か。

答え:

1回は85%以上、3回平均は呼び強度以上が判定基準です。

まとめ

受入れ検査は荷卸し地点で、スランプ・空気量・塩化物含有量・強度の4項目で合否を判定します。

スランプ±2.5cm・空気量±1.5%・塩化物0.30kg/m³・強度は1回85%/3回平均呼び強度以上が、毎年問われる数値です。

測り方はスランプ試験と空気量、配合の決め方はコンクリートの配合もあわせて確認すると、品質管理がつながります。

参考資料

  • JIS A 5308:2019「レディーミクストコンクリート」(表4・表6・箇条5)
  • 土木学会「コンクリート標準示方書」

※ 規格は改正されることがあります。最新のJIS・公式情報で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

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