ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度 1級土木施工管理技士 No.47を解説、下水道管渠の更生工法

令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.47は、下水道管渠の更生工法について、適当なものを選ぶ問題です。

製管工法、形成工法、反転工法、さや管工法という4つの工法名が並び、それぞれに説明が付いています。適当なものが1つで、残る3つは他の工法の説明にすり替えられています。

この問題のポイント

4つの工法は反転・形成・製管・さや管の4分類です。工法名と作り方の対応を1組ずつ持っておけば、名前と説明の入れ替えに気づけます。

反転工法は樹脂を含浸させた材料を裏返しながら挿入して硬化させ、形成工法は材料を引き込んで加圧・拡張・圧着してから硬化や冷却固化させます。製管工法は硬質塩化ビニル樹脂材等をかん合して管を組み立て、さや管工法は既設管より小さい管径の二次製品を挿入します。

※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(最も適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 製管工法として「熱で硬化する樹脂を含浸させた材料をマンホールから加圧しながら挿入し、加圧状態のまま硬化させる」×(誤り)これは樹脂含浸材料を挿入・硬化させる反転工法側の作り方
⑵ 形成工法は、硬化性樹脂を含浸させた材料や熱可塑性樹脂で形成した材料をマンホールから引き込み、加圧し、拡張及び圧着後、硬化や冷却固化することで更生管渠を構築する○(正しい)引き込んで広げ、押し付けてから固める
⑶ 反転工法として「既設管渠より小さな管径で工場製作された二次製品をけん引挿入し、間隙にモルタル等の充填材を注入する」×(誤り)これはさや管工法の説明
⑷ さや管工法として「既設管渠内に硬質塩化ビニル樹脂材等をかん合し、その樹脂パイプと既設管渠との間隙にモルタル等の充填材を注入する」×(誤り)これは製管工法の説明

⑴⑶⑷のポイント(ここが誤り)

4工法は「何を入れて、どう管の形にするか」で分かれます。樹脂を含浸させた材料を入れて硬化させるのが反転・形成、既製の管を入れるのがさや管、現場で部材を組んで管を作るのが製管です。

選択肢1は樹脂含浸材料を加圧しながら挿入して硬化させる作り方を製管工法と呼んでいます。選択肢3はさや管工法の作り方(既設管より小さい二次製品を挿入して間隙を充填)を反転工法に、選択肢4は製管工法の作り方(樹脂材をかん合して間隙を充填)をさや管工法に付けています。

3つとも説明そのものは実在する工法の内容で、名前だけを1つずつずらしています。名前を隠して説明だけを読み、どの工法かを当てられるかで判断します。

⑵の形成工法は、材料をマンホールから引き込み、加圧して既設管の内面に押し付けてから硬化や冷却固化させる工法です。したがって適当なものは選択肢2です。

覚え方

  • 更生工法は反転・形成・製管・さや管の4分類。名前と作り方を1組で覚える
  • 反転工法=樹脂含浸材料を裏返しながら挿入して硬化
  • 形成工法=引き込んで加圧・拡張・圧着後に硬化や冷却固化
  • 製管工法=硬質塩化ビニル樹脂材等をかん合して管を組み、間隙に充填材
  • さや管工法=既設管より小さい管径の二次製品を挿入し、間隙に充填材

理解度チェック

問題:既設管渠より小さな管径で工場製作された二次製品をけん引挿入し、間隙に充填材を注入する工法を反転工法という。

〇か×か。

答え:×

さや管工法です。反転工法は樹脂を含浸させた材料を裏返しながら挿入して硬化させます。

問題:形成工法は、材料をマンホールから引き込み、加圧し、拡張及び圧着後、硬化や冷却固化することで更生管渠を構築する。

〇か×か。

答え:

引き込んで広げ、既設管の内面に圧着してから固めます。

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出典・参考資料

※ 日本下水道協会の手引きは市販図書のため、本記事では手引きの条項には踏み込んでいません。問題文と選択肢も転載していません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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