令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.52は、下水道管渠の更生工法の記述のうち、適当なものを選ぶ問題です。反転工法・形成工法・さや管工法・製管工法という4つの工法名と、その施工方法が正しく対応しているかを見分けます。
更生工法は、既設管を掘り返さずに管の中へ新しい管をつくる非開削の改築工法です。
問われるのは、工法名と施工方法の対応です。
引っかけは、工法名はそのままに中身だけ別の工法の説明に差し替える形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢⑶(適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 反転工法は、硬化性樹脂を含浸させた材料や熱可塑性樹脂で形成した材料をマンホールから引き込み、加圧、拡張及び圧着後、硬化や冷却固化することで更生管渠を構築する | ×(誤り) | これは形成工法の施工方法。反転工法は、樹脂を含浸させた材料を反転させながら既設管に挿入し、加圧状態のまま硬化させる |
| ⑵ 形成工法は、既設管渠内に硬質塩化ビニル樹脂材等をかん合し、その樹脂パイプと既設管渠との間隙にモルタル等の充填材を注入することで更生管渠を構築する | ×(誤り) | これは製管工法の施工方法。形成工法は、樹脂材を引き込んで加圧・拡張・圧着し、自立管を形成する |
| ⑶ さや管工法は、既設管渠より小さな管径で工場製作された二次製品を牽引挿入し、間隙にモルタル等の充填材を注入することで更生管渠を構築する | ○(正しい) | 工場でつくった管を既設管内に挿入し、隙間を充填材で埋める、が正しいさや管工法の説明 |
| ⑷ 製管工法は、熱で硬化する樹脂を含浸させた材料をマンホールから既設管渠内に加圧しながら挿入し、硬化させることで更生管渠を構築する | ×(誤り) | これは反転・形成工法の施工方法。製管工法は、既設管内で硬質塩化ビニル材等をかん合して管を組み立て、間隙に充填材を注入する |
⑴ 反転工法は、樹脂を含浸させた材料を水圧や空気圧で反転(裏返し)させながら既設管に挿入し、加圧した状態のまま硬化させる工法です。設問の「材料を引き込み、加圧・拡張・圧着後に硬化や冷却固化する」は、反転させずに管状の材料をそのまま引き込む形成工法の説明で、工法名と中身が入れ替わっています。
⑵ 形成工法は、樹脂を含浸させた材料や熱可塑性樹脂のパイプを引き込み、加圧して既設管に密着させ自立管をつくる工法です。設問の「硬質塩化ビニル樹脂材をかん合し、間隙に充填材を注入する」は既設管と一体の複合管をつくる製管工法の説明で、こちらも工法名がすり替えられています。
⑷ 製管工法は、既設管の内側で硬質塩化ビニル材等のプロファイルをかん合・螺旋状に巻き立てて管を組み立て、既設管との間隙に充填材を注入して複合管とする工法です。設問の「樹脂を含浸させた材料を加圧しながら挿入し硬化させる」は反転工法・形成工法の説明で、製管工法の説明になっていません。
| 工法名 | 正しい施工方法 |
|---|---|
| 反転工法 | 樹脂を含浸させた材料を、水圧・空気圧で反転させながら既設管に挿入し、加圧状態のまま硬化させる |
| 形成工法 | 樹脂を含浸させた材料や熱可塑性樹脂を引き込み、加圧・拡張・圧着したのちに硬化や冷却固化し、自立管を形成する |
| さや管工法 | 既設管より小さな管径で工場製作された二次製品を牽引挿入し、間隙に充填材を注入する |
| 製管工法 | 既設管内で硬質塩化ビニル材等をかん合して管を組み立て、間隙に充填材を注入し、既設管と一体の複合管とする |
問題:反転工法は、硬化性樹脂を含浸させた材料をマンホールから引き込み、加圧・拡張・圧着後に硬化や冷却固化することで更生管渠を構築する。
〇か×か。
答え:×
これは形成工法の施工方法です。反転工法は、樹脂を含浸させた材料を反転させながら既設管に挿入し、加圧状態のまま硬化させます。
問題:さや管工法は、既設管渠より小さな管径で工場製作された二次製品を牽引挿入し、間隙にモルタル等の充填材を注入することで更生管渠を構築する。
〇か×か。
答え:〇
工場でつくった管を既設管内に挿入し、既設管との隙間を充填材で埋めるのがさや管工法です。工法名と施工方法が正しく対応しています。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。更生工法の分類は、日本下水道協会の手引き等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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