令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.7は、特定元方事業者が、自社の労働者と関係請負人の労働者が同じ場所で作業することで生じる労働災害を防ぐために講じなければならない措置について、労働安全衛生法令上誤っているものを選ぶ問題です。
誤りは、計画を作る主体にあります。労働安全衛生法第30条第1項第5号は、工程に関する計画と機械・設備等の配置に関する計画を、特定元方事業者が作成すると定めています。関係請負人に作成させるものではありません。第30条の措置は「元請が自ら行うこと」で並んでおり、下請へ振る形にした肢は誤りになります。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 工程に関する計画と主要な機械・設備・仮設建設物の配置に関する計画を、関係請負人に作成させる | ×(誤り) | これらの計画は特定元方事業者が自ら作成する(法第30条第1項第5号) |
| ⑵ 作業場所の巡視を毎作業日に行う | ○(正しい) | 労働安全衛生規則第637条で毎作業日に少なくとも1回と定められている |
| ⑶ 関係請負人が行う労働者の安全衛生教育に対する指導及び援助を行う | ○(正しい) | 法第30条第1項第4号の措置そのもの |
| ⑷ 発破・火災・土砂崩壊等の場合に行う警報を統一的に定める | ○(正しい) | 警報の統一は特定元方事業者の義務 |
労働安全衛生法第30条第1項は、特定元方事業者が講ずべき措置として、協議組織の設置及び運営、作業間の連絡及び調整、作業場所の巡視、関係請負人が行う安全衛生教育に対する指導及び援助、そして仕事の工程に関する計画と機械・設備等の配置に関する計画の作成を挙げています。柱書は「特定元方事業者は……必要な措置を講じなければならない」で、5つとも元請の義務です。
計画の作成は特定元方事業者が自ら行うもので、関係請負人に作成させるとした⑴が誤りです。同一の場所で複数の下請が同時に動くため、全体の工程と機械・設備の配置を1社で握らないと作業どうしが干渉します。個々の関係請負人は自分の持ち場しか見えず、全体計画を作る立場にありません。第30条が元請に計画作成を課しているのはこのためです。
⑵の巡視は労働安全衛生規則第637条が「毎作業日に少なくとも1回」と定めており、記述のとおりです。⑶は第30条第1項第4号の文言と一致します。⑷の警報の統一も、同じ場所で複数の会社が働く現場で合図がばらばらだと退避が遅れるため、特定元方事業者がまとめて定めます。したがって誤っているものは選択肢1です。
問題:特定元方事業者は、工程に関する計画及び機械・設備等の配置に関する計画を、関係請負人に作成させなければならない。
〇か×か。
答え:×
特定元方事業者が自ら作成します(労働安全衛生法第30条第1項第5号)。
問題:特定元方事業者が行う作業場所の巡視は、毎作業日に少なくとも1回行わなければならない。
〇か×か。
答え:〇
労働安全衛生規則第637条の定めです。
出典・参考資料
※ 問題文と選択肢は転載していません。原文はJCTCの公開資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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