ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和6年度 1級土木施工管理技士 問題B No.18を解説、土壌汚染対策

令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.18は、建設工事における土壌汚染対策について適当でないものを選ぶ問題です。作業エリアの区分、車両の洗浄、掘削時の飛散防止、汚染土壌の分別が並びます。

この問題のポイント

誤りは、分別を行う場面にあります。汚染土壌を運んでいる過程で岩やコンクリートくずを分別することは認められていません。運搬中は積んだ状態のまま動かし、汚染土壌に手を加えないのが基本です。

※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 作業エリアを区分し、作業エリアと場外の間に除洗区域を設けて作業服等の着替えを行う○(正しい)人に付いた汚染を場外へ出さない
⑵ 車両の出口にタイヤ洗浄装置と車体の洗浄施設を備える○(正しい)タイヤ・車体に付いた汚染土壌を場外へ出さない
⑶ 屋外掘削では飛散防止ネットを設置し、散水して飛散を防止する○(正しい)風で舞う経路を押さえる
⑷ 汚染土壌の運搬の過程において、汚染土壌から岩・コンクリートくずその他の物を分別する×(誤り)運搬の過程で分別することは認められていない

選択肢4のポイント(ここが誤り)

土壌汚染対策の考え方は、汚染された土をその区域の外へ広げないことに尽きます。⑴〜⑶はいずれも、人・車両・風という汚染の持ち出し経路をふさぐ措置です。除洗区域での着替え、出口でのタイヤと車体の洗浄、飛散防止ネットと散水は、どれも境界を越えさせない対策になっています。

これに対して⑷は、運搬の途中で汚染土壌に手を加える内容です。汚染土壌の運搬の過程では、汚染土壌から岩やコンクリートくずその他の物を分別することは認められていません。運搬中に分別すれば、分けた物と作業した場所の両方に汚染が移り、どこまでが汚染土壌か管理できなくなります。運搬は積み込んだ状態のまま目的地まで動かす行為で、性状を変える作業は含まれません。

この肢は、⑴〜⑶が「広げない」で揃っているのに対し、1つだけ「途中で手を加える」という性格の違う行為を混ぜた形です。汚染土壌を扱う問題では、その行為が汚染を閉じ込める側か、広げる可能性がある側かで判断すると迷いません。したがって適当でないものは選択肢4です。

覚え方

  • 運搬の過程で汚染土壌から岩・コンクリートくず等を分別しない
  • 持ち出し経路は人(着替え)・車両(タイヤと車体の洗浄)・風(ネットと散水)
  • 行為が汚染を閉じ込める側か、広げうる側かで判断する

理解度チェック

問題:汚染土壌の運搬の過程では、汚染土壌から岩やコンクリートくずを分別してよい。

〇か×か。

答え:×

運搬の過程での分別は認められていません。積んだ状態のまま目的地まで運びます。

問題:汚染土壌を扱う作業エリアの出口には、タイヤ洗浄装置と車体の洗浄施設を備える。

〇か×か。

答え:

タイヤや車体に付いた土が、そのまま公道へ汚染を運び出す経路になります。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B・種別:土木) 問題」
  • 汚染土壌の運搬に関する基準の全体像(運搬・積替え・保管の位置づけ):兵庫県 汚染土壌の搬出等に関する規制

※ 運搬に関する基準の各号の条文は環境省のガイドライン等(PDF)に示されています。条番号や細目は本記事では扱っていません。問題文と選択肢も転載していません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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