令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.32は、品質管理の測定値をプロットした管理図について、点の並び方に関する①〜④のうち適当なもののみをすべて挙げている組合せを選ぶ問題です。管理限界線内に収まっていても並び方を見る、という視点が問われます。
不適当なのは①です。点が中心線の近くに集まりすぎる場合も見直しの対象になります。ばらつきが自然に出ていない状態は、性質の違うデータを混ぜて群分けしている(層別が足りない)ことが多く、そのまま安定と読むことはできません。②③④は管理図の読み方どおりです。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(適当なものは②③④)
| 記述 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ① 管理限界線内にあり、中心線の近くに全ての点が集まる場合は、品質が安定しているので改善の必要はない | ×(不適当) | 中心線に集中しすぎる並びは層別不足の疑い。安定と読み切れない |
| ② 管理限界線内にあっても、管理限界線に接近してしばしば現れたら工程に異常があったと考えられる | ○(適当) | 限界すれすれが続くのは危うい状態 |
| ③ 管理限界線内にあり、連続して上昇又は下降する傾向がない場合は、品質が安定しているので改善の必要はない | ○(適当) | 傾向が出ていなければ安定と読める |
| ④ 管理限界線内にあっても、中心線に対して上下どちらか一方の側に並んでいた場合は工程に異常があったと考えられる | ○(適当) | 片側に連続して並ぶ「連」は異常のサイン |
管理図は、管理限界線を越えたかどうかだけを見る図ではありません。限界線の内側に収まっていても、点の並び方に癖があれば工程に何か起きていると読みます。②の限界線への接近、④の片側への連続、③が触れている上昇・下降の傾向は、いずれもその癖にあたります。
①はその逆で、点が中心線のすぐそばに固まっている状態です。一見すると理想的ですが、ばらつきがほとんど出ないのは不自然で、性質の違うデータをまとめて1つの群にしている(層別が足りない)ことが多い状態です。たとえば作業班や材料のロットが違うのに一緒にプロットすると、互いの差が打ち消し合って中心線付近に集まって見えます。そのまま安定と判断せず、群の分け方や管理限界の設定を見直すのが正しい対応です。
③は連続して上昇・下降する傾向がないという条件付きで、これは工程が一方向へ動いていないという意味なので、安定と読んで差し支えありません。①と③はどちらも「安定しているので改善の必要はない」で終わっていますが、根拠にしている並び方が違います。①は集まりすぎ、③は傾向なしで、前者だけが異常の疑いになります。したがって適当なものは②③④で、正解は選択肢4です。
問題:管理図の点がすべて中心線の近くに集まっている場合は、品質が安定しているので改善の必要はない。
〇か×か。
答え:×
ばらつきが出ないのは不自然で、層別が足りない疑いがあります。群の分け方を見直します。
問題:点が管理限界線の内側にあっても、中心線の片側だけに連続して並んでいれば工程に異常があったと考える。
〇か×か。
答え:〇
片側に連続して並ぶ「連」は、工程が一方へ偏っているサインです。
出典・参考資料
※ 問題文と①〜④の記述は転載していません。原文はJCTCの公開資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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