ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和6年度 1級土木施工管理技士 No.6を解説、土質試験の結果と利用の組合せ

令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.6は、土質試験の名称・試験結果から求められるもの・試験結果の利用という3つの組合せから、適当なものを選ぶ問題です。粒度試験・締固め試験・透水試験・三軸圧縮試験の4つについて、何を求め、どこに使うかの3列がそのまま正しく並んでいるかを見分けます。

この問題のポイント

組合せ型なので、試験の名称・求められるもの・利用の3列がすべて正しくそろう1つを選びます。3列がそのまま対応するのは⑵で、突固めによる土の締固め試験→締固め曲線→施工時含水比の決定という並びです。⑴⑶⑷は3列のうち1か所が別の試験のものと入れ替わっており、どの列がずれているかで正誤が分かれます。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢⑵(最も適当な組合せ)

各選択肢の正誤

選択肢試験の名称求められるもの利用正誤
土の粒度試験流動曲線建設材料としての適性の判定×(不適当)
突固めによる土の締固め試験締固め曲線施工時含水比の決定○(適当)
土の透水試験透水係数軟弱層の厚さの推定×(不適当)
土の三軸圧縮試験強度定数地盤沈下量の推定×(不適当)

⑵は3列が正しく対応します。突固めによる土の締固め試験は、土の乾燥密度と含水比の関係を表す締固め曲線を求め、その山(最適含水比・最大乾燥密度)から現場での施工時含水比を決めます。赤字にした3か所が、⑴⑶⑷でそれぞれ別の試験のものと入れ替わっている列です。

⑴・⑶・⑷の入れ替わっている列

⑴ 土の粒度試験で求まるのは粒径加積曲線で、土粒子の粒径の分布を表します。流動曲線は液性限界試験で得られる曲線で、試験が異なります。利用の「建設材料としての適性の判定」は粒度試験の用途として正しく、ずれているのは求められるものの列です。

⑶ 土の透水試験で求まる透水係数は正しく、ずれているのは利用の列です。透水係数は、地下掘削時の湧水量や水位低下量の算定、排水計画の検討に使います。軟弱層の厚さの推定に用いる値ではありません。

⑷ 土の三軸圧縮試験で求まる強度定数(粘着力c・せん断抵抗角φ)は正しく、ずれているのは利用の列です。強度定数は支持力の計算や斜面・基礎の安定計算に使います。地盤の沈下量(圧密沈下量)の推定は圧密試験の役目です。3列すべてがそのまま対応するのは⑵だけです。

主な土質試験と求められるもの・利用

組合せ型は、試験の名称ごとに「何が求まり、どこに使うか」を一対一で押さえていれば、列の入れ替えを見抜けます。

試験の名称求められるもの主な利用
土の粒度試験粒径加積曲線土の分類、建設材料としての適性の判定
液性限界・塑性限界試験液性限界・塑性限界(流動曲線)土の分類、自然含水比との比較
突固めによる土の締固め試験締固め曲線(最適含水比・最大乾燥密度)施工時含水比・締固め管理基準の決定
土の透水試験透水係数掘削時の湧水量・水位低下量の算定、排水計画の検討
土の三軸圧縮試験強度定数(粘着力c・せん断抵抗角φ)支持力の計算、斜面・基礎の安定計算
土の圧密試験圧密係数・体積圧縮係数粘性土地盤の沈下量・沈下時間の推定
土の一軸圧縮試験一軸圧縮強さ(粘着力c)粘性土の支持力・安定計算

覚え方

  • 突固めによる締固め試験=締固め曲線→最適含水比・施工時含水比の決定(これが⑵の正しい組合せ)
  • 粒度試験=粒径加積曲線(流動曲線は液性限界試験で求まる別物)
  • 透水試験の透水係数=掘削時の湧水量・排水の検討(軟弱層の厚さの推定ではない)
  • 三軸圧縮試験の強度定数=支持力・安定計算(沈下量の推定は圧密試験)
  • 組合せ型は、試験の名称・求められるもの・利用の3列を1つずつ照合する

理解度チェック

問題:突固めによる土の締固め試験の結果から求めた締固め曲線は、施工時含水比の決定に用いる。

〇か×か。

答え:

締固め曲線の最適含水比・最大乾燥密度をもとに、現場での施工時含水比を決めます。⑵の正しい組合せです。

問題:土の三軸圧縮試験で求めた強度定数は、地盤の沈下量の推定に用いる。

〇か×か。

答え:×

強度定数は支持力の計算や斜面・基礎の安定計算に用います。地盤の沈下量(圧密沈下量)の推定は圧密試験です。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A・種別:土木) 問題」
  • 主な土質試験の求められるものと利用(粒度試験=粒径加積曲線、締固め試験=締固め曲線で施工時含水比を決定、透水試験=透水係数で湧水量・排水を検討、三軸圧縮試験=強度定数で支持力・安定計算、圧密試験=沈下量の推定)

※ 問題文は転載していません。土質試験は、地盤調査の標準的な教科書等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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