令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.10は、軟弱地盤対策工法に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。緩速載荷工法・サンドドレーン工法・ディープウェル工法・高圧噴射攪拌工法の原理が、正しく説明されているかを見分けます。
軟弱地盤対策工法は、載荷重工法・バーチカルドレーン工法・地下水位低下工法・固結工法などに分かれ、強度増加の原理がそれぞれ違います。緩速載荷工法は時間をかけた盛土で圧密を進め、サンドドレーン工法は鉛直の砂柱で排水距離を短くし、ディープウェル工法は地下水位を下げて浮力相当の荷重を軟弱層に載荷します。⑴〜⑶はこの原理どおりで正しく、誤りは高圧噴射攪拌工法の⑷です。高圧噴射攪拌工法は高圧の噴射流で原位置の土と固化材を切削・混合する工法で、攪拌翼を使うのは機械攪拌方式(深層混合処理工法)のほうです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 緩速載荷工法は、軟弱地盤の処理を行わず、圧密の進行に合わせて時間をかけてゆっくり盛土し、地盤の強度増加を進行させて安定を図る工法である | ○(正しい) | 時間をかけた盛土で圧密を進め強度増加を図る載荷重工法の説明どおり |
| ⑵ サンドドレーン工法は、透水性の高い砂の砂柱を地盤中に鉛直に造成し、水平方向の排水距離を短くして圧密を促進し、地盤の強度増加を図る工法である | ○(正しい) | 鉛直の砂柱で水平排水距離を短くし圧密を促進する説明どおり |
| ⑶ ディープウェル工法は、地盤中の地下水位を低下させ、それまで受けていた浮力に相当する荷重を下層の軟弱層に載荷して、地盤の強度増加を図る工法である | ○(正しい) | 地下水位低下で浮力相当の荷重を軟弱層に載荷する説明どおり |
| ⑷ 高圧噴射攪拌工法は、原位置の軟弱土と固化材とを攪拌翼を用いて強制的に攪拌混合し、安定処理土を形成してすべり抵抗の増加を図る工法である | ×(誤り) | 高圧噴射攪拌工法は攪拌翼でなく、高圧の噴射流で土と固化材を切削・混合する。攪拌翼を用いるのは機械攪拌方式(深層混合処理工法) |
高圧噴射攪拌工法は、ロッド先端のノズルから固化材を高圧の噴射流として噴き出し、その力で原位置の土を切削しながら固化材と混合して、柱体状の安定処理土をつくる工法です。⑷は原位置の土と固化材を混合する点までは合っていますが、混合の手段を「攪拌翼を用いて強制的に攪拌」としているのが誤りです。
攪拌翼を回して土と固化材を混合するのは機械攪拌方式(深層混合処理工法)で、高圧噴射攪拌工法は攪拌翼を使わず高圧の噴射流で混合します。同じ固結工法でも混合の手段が違い、ここを入れ替えると誤りになります。したがって適当でないものは選択肢4です。
問題:高圧噴射攪拌工法は、原位置の軟弱土と固化材を攪拌翼を用いて強制的に攪拌混合する工法である。
〇か×か。
答え:×
攪拌翼を用いるのは機械攪拌方式(深層混合処理工法)です。高圧噴射攪拌工法は高圧の噴射流で土と固化材を切削・混合します。
問題:ディープウェル工法は、地下水位を低下させて浮力に相当する荷重を軟弱層に載荷し、地盤の強度増加を図る工法である。
〇か×か。
答え:〇
地下水位を下げると、それまで浮力で支えられていた分の荷重が下層の軟弱層に載り、圧密が進んで強度が増します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。軟弱地盤対策工法は、道路土工の軟弱地盤対策工指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
このサイトについて