令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.20は、各種土留め工の特徴に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。切梁式・アンカー式・自立式・控え杭タイロッド式の土留め工について、支持の仕組みや適用条件が正しく述べられているかを見分けます。
自立式土留めは、土留め壁自体の剛性と根入れ部の地盤抵抗だけで土圧を支える工法で、切梁やアンカーなどの支保工がありません。支保工がない分、掘削面内での作業はしやすい一方、土留め壁の変形は大きくなりやすく、適用は比較的良質な地盤の浅い掘削に限られます。選択肢⑶は「土留め壁の変形が小さく」としていますが、実際は逆で変形は大きくなります。掘削が容易な点は正しいものの、変形が小さいか大きいかを取り違えていないかが問われます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 切梁式土留めは、切梁・腹起しなどの支保工と掘削側の地盤の抵抗により土留め壁を支持する工法で、掘削面積が広い場合には支保工が増える | ○(正しい) | 掘削面積が広いほど支保工が増える |
| ⑵ アンカー式土留めは、土留めアンカーと掘削側の地盤の抵抗によって土留め壁を支持する工法で、掘削面内に切梁がないので掘削が容易である | ○(正しい) | 切梁がなく掘削が容易 |
| ⑶ 自立式土留めは、土留め壁の剛性によって抵抗する工法で、土留め壁の変形が小さく、掘削面内に支保工がないため掘削は容易である | ×(誤り) | 支保工がないため土留め壁の変形は大きく、良質な地盤の浅い掘削に限られる。掘削が容易な点は正しいが「変形が小さく」が逆 |
| ⑷ 控え杭タイロッド式土留めは、控え杭と土留め壁をタイロッドでつなぎ、これと地盤の抵抗により土留め壁を支持する工法で、比較的良質な地盤の浅い掘削に適する | ○(正しい) | 控え杭とタイロッドでつなぎ、良質地盤の浅い掘削に適する |
自立式土留めは、土留め壁自体の剛性と根入れ部の地盤抵抗で土圧を支える工法で、切梁やアンカーなどの支保工がありません。掘削面内に支保工がないため掘削作業はしやすいものの、壁を横から押さえるものがない分、土留め壁の変形は大きくなりやすくなります。
自立式土留めは支保工がないため土留め壁の変形は小さくではなく大きく、適用は良質な地盤の浅い掘削に限られるため、選択肢⑶の「変形が小さく」は大小が逆です。掘削が容易な点は正しいものの、変形を小さいとした部分が誤りです。⑴の切梁式、⑵のアンカー式、⑷の控え杭タイロッド式はいずれも正しく述べられています。したがって適当でないものは選択肢3です。
問題:自立式土留めは、掘削面内に支保工がないため土留め壁の変形は小さく、軟弱地盤や深い掘削にも適する。
〇か×か。
答え:×
支保工がないため変形は大きく、適用は良質な地盤の浅い掘削に限られます。掘削が容易な点は正しいものの、変形は大きくなります。
問題:切梁式土留めは、掘削面積が広い場合には支保工が増える。
〇か×か。
答え:〇
切梁式は支保工と掘削側の地盤の抵抗で土留め壁を支持し、掘削面積が広いほど支保工の数が増えます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。土留め工は、道路土工の仮設構造物工指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
このサイトについて