令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.34は、道路のアスファルト舗装における基層・表層の施工に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。タックコート面の保護、表層の縦継目、作業時間に制約がある場合の対応、ローラへの付着防止という4つの記述を見分けます。
誤りは、表層の縦継目をどこに置くかにあります。縦継目は密度が上がりにくく、後からひび割れや段差が出やすい弱点です。そこで表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置に合わせ、車輪が集中して通る位置から外します。⑵はこれをずらすと書いており、そこが引っかけになります。同じ⑵の後半、下層の継目の上に上層の継目を重ねないという記述は正しい内容です。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ タックコート面を保護し、乳剤による施工現場周辺の汚れを防止するため、運搬車両や舗設機械のタイヤに付着しにくい乳剤を使用する | ○(正しい) | タイヤが乳剤を持ち去るとタックコートが切れ、周辺も汚れる |
| ⑵ 表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置とはずらし、既設舗装の補修・拡幅の場合を除いて、下層の継目の上に上層の継目を重ねないようにする | ×(誤り) | 表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置に合わせる(ずらすのではない) |
| ⑶ 夏期や夜間作業等で作業時間に制約がある場合には、舗装冷却機械等による強制的な冷却や、中温化技術の適用等について検討する | ○(正しい) | 交通開放までの時間を短くするため、冷却や中温化技術を検討する |
| ⑷ ローラへの混合物の付着防止に軽油を使用すると、アスファルト混合物をカットバックする性質を持っているため、必要に応じて非石油系の付着防止剤を使用する | ○(正しい) | 軽油はアスファルトを軟らかくしてしまうため、非石油系の付着防止剤を使う |
縦継目は、先に舗設した混合物と後から舗設した混合物の境目です。締固めが端部まで効きにくく、水も入りやすいため、供用後にひび割れや段差が現れやすい場所になります。だからこの弱点を、車輪が繰り返し乗る位置に置きたくありません。
そこで表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置に合わせます。
レーンマークは車線の境目で、車輪の走行位置から外れるためです。⑵は「レーンマークの位置とはずらし」と書いており、逆です。
同じ⑵の後半、下層の継目の上に上層の継目を重ねないという記述は正しく、弱点が上下でそろわないようにするための決まりです。
⑴のタイヤに付着しにくい乳剤、⑶の強制的な冷却や中温化技術の検討、⑷の非石油系の付着防止剤は、いずれも正しい記述です。
問題:表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置とはずらして設ける。
〇か×か。
答え:×
原則としてレーンマークの位置に合わせます。縦継目は弱点になるため、車輪が乗る位置から外します。
問題:ローラへの混合物の付着防止には軽油が適しており、そのまま継続して使用してよい。
〇か×か。
答え:×
軽油はアスファルト混合物をカットバックする性質があるため、必要に応じて非石油系の付着防止剤を使用します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。基層・表層の施工は、舗装施工便覧・舗装設計施工指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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