令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.39は、ダムのコンクリートの打込みに関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。バケットからの放出高さ、RCD用コンクリートの許容時間、横継目の止水板、降雨時の打込み中止という4つの記述を見分けます。数値の入れ替えが並ぶ問題です。
誤りは、バケットからコンクリートを放出する高さにあります。高い位置から落とすと粗骨材が先に落ちて材料分離が起きるため、バケットの下端が打込み面上1m以下に達するまで下ろしてから放出します。⑴の2mでは高すぎます。他の3つは、RCD用コンクリートの許容時間、止水板の枚数、降雨強度の数値がいずれも基準どおりです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 柱状ブロック工法でバケットを用いて打ち込む場合は、バケットの下端が打込み面上2mに達するまで下ろし、コンクリートを放出する | ×(誤り) | バケットの下端は打込み面上1m以下まで下ろして放出する。2mでは材料分離を招く |
| ⑵ RCD用コンクリートの練混ぜから締固めまでの許容時間は、夏季では3時間程度、冬季では4時間程度を標準とする | ○(正しい) | 気温が高いほど硬化が早く進むため、夏季のほうが短い |
| ⑶ 横継目は貯水池からの漏水経路となるため、横継目の上流端付近には主副2枚の止水板を設置する | ○(正しい) | 漏水経路になる継目を、上流端付近で主副2枚の止水板により止める |
| ⑷ 降雨時の打込みは品質に悪影響を及ぼすため、RCD用コンクリートの場合は1時間当たり2mm以上の降雨強度のときは打込みを中止する | ○(正しい) | RCDは超硬練りで面的に敷き均すため、有スランプのものより雨に弱い |
柱状ブロック工法では、バケットで運んだコンクリートをブロックへ放出します。放出位置が高いと、落下の途中で重い粗骨材が先に落ち、モルタル分と分かれた状態で堆積します。これが材料分離で、締固めても均質にならず、強度や水密性に響きます。
そこでバケットの下端が打込み面上1m以下に達するまで下ろし、打込み場所にできるだけ近づけてからコンクリートを放出します。⑴の2mはこの基準より高い数値です。⑵のRCD用コンクリートの許容時間は夏季3時間程度、冬季4時間程度が標準で、⑶の横継目には上流端付近に主副2枚の止水板を設け、⑷の降雨時はRCD用コンクリートで1時間当たり2mm以上の降雨強度のときに打込みを中止します。この3つは正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢1です。
問題:バケットでダムコンクリートを打ち込む場合、バケットの下端が打込み面上2mに達するまで下ろして放出する。
〇か×か。
答え:×
打込み面上1m以下まで下ろしてから放出します。高い位置から落とすと材料分離が起こります。
問題:RCD用コンクリートの練混ぜから締固めまでの許容時間は、夏季では3時間程度、冬季では4時間程度を標準とする。
〇か×か。
答え:〇
気温の高い夏季のほうが短くなります。材料や配合、気温・湿度によって変わります。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。ダムコンクリートの打込みは、コンクリートダムの施工指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
このサイトについて