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令和6年度 1級土木施工管理技士 No.42を解説、潜堤・人工リーフ

令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.42は、海岸の潜堤・人工リーフの機能や特徴に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。構造と機能、航行の安全への配慮、透過波の性質、離岸堤との比較という4つの記述を見分けます。

この問題のポイント

誤りは、離岸堤や消波堤と比べたときの反射波の大小にあります。潜堤・人工リーフは天端が海面下にある没水構造物で、沖側の斜面や天端の上で波を砕いてエネルギーを減らします。壁で跳ね返す構造ではないため、反射波は小さく、堤体背後の堆砂機能も離岸堤より小さくなります。⑷が反射波を大きいと書いており、そこが引っかけになります。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ 潜堤・人工リーフは捨石等の材料を用いた没水構造物であり、景観を損なうことなく、波浪の静穏化、沿岸漂砂の制御機能を有する○(正しい)天端が海面下にあるため見た目を妨げず、波を弱め漂砂も制御する
⑵ 潜堤・人工リーフは海上からは見えないことから、船舶の航行、漁船の操業等の安全に配慮する○(正しい)見えない構造物なので、乗り上げを防ぐ配慮が要る
⑶ 天端水深、天端幅により堤体背後への透過波が変化し、波高の小さい波浪はほとんど透過し、大きな波浪を選択的に減衰させる○(正しい)小さい波はそのまま通し、大きい波は天端上で砕いて減らす
⑷ 一般的に離岸堤や消波堤と比較して反射波が大きく、堤体背後の堆砂機能は離岸堤と比較して少ない×(誤り)離岸堤に比較して反射波は小さい。堆砂機能が小さい点は正しい

選択肢4のポイント(ここが誤り)

離岸堤や消波堤は海面上に姿を出し、波を受け止めて跳ね返す部分を持ちます。これに対して潜堤・人工リーフは天端が海面下にあり、沖側の斜面や水深の浅い天端の上で波を砕き、通り抜ける間にエネルギーを失わせる構造です。

この違いから、潜堤・人工リーフは離岸堤に比較して反射波が小さい。⑷は反射波が大きいと書いており、ここが逆です。一方、同じ⑷の後半、堤体背後の堆砂機能が離岸堤と比較して小さいという記述は正しい内容です。波を完全に止めずに透過させるため、背後に砂がたまる働きは離岸堤ほど強く出ません。⑴の没水構造物としての機能、⑵の航行・操業の安全への配慮、⑶の透過波が天端水深と天端幅で変わる性質は、いずれも正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢4です。

覚え方

  • 潜堤・人工リーフは離岸堤より反射波が小さく、背後の堆砂機能も小さい
  • 天端が海面下=景観を損なわない。ただし見えないので航行・操業の安全に配慮
  • 小さい波はほとんど透過、大きい波を天端上の砕波で選択的に減衰させる

理解度チェック

問題:潜堤・人工リーフは、一般に離岸堤や消波堤と比較して反射波が大きい。

〇か×か。

答え:×

反射波は小さくなります。波を跳ね返すのでなく、天端上で砕いてエネルギーを減らす構造だからです。

問題:潜堤・人工リーフは天端が海面下にあるため、船舶の航行や漁船の操業の安全に配慮する必要がある。

〇か×か。

答え:

海上から見えない構造物なので、乗り上げを防ぐための表示や配慮が求められます。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A・種別:土木) 問題」
  • 潜堤・人工リーフと離岸堤の比較(離岸堤に比較して反射波が小さく、堤体背後の堆砂機能が小さいです):1級土木 専門土木(海岸・港湾)の解説

※ 問題文は転載していません。海岸保全施設の機能は、海岸保全施設の技術上の基準・同解説等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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