令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.46は、鉄道のコンクリート路盤の施工に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。施工の時期、伸縮目地の構造、コンクリートの打込み方向、鉄筋の組立てという4つの記述を見分けます。
誤りは、盛土の上にコンクリート路盤を造る時期にあります。盛土は施工が終わったあとも自重で沈下を続けます。硬いコンクリート路盤を先に載せてしまうと、あとから下が沈んで路盤や軌道の変状につながります。盛土の沈下が収まってから施工するのが原則です。⑴が速やかに実施すると書いており、そこが引っかけになります。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ コンクリート路盤の施工は、盛土自身の沈下等による路盤や軌道の変状の影響を極力少なくするために、盛土施工後に速やかに実施する | ×(誤り) | 盛土は施工後も沈下が続くため、沈下が収まってから路盤を施工する |
| ⑵ コンクリート路盤相互の連結部となる伸縮目地は、列車荷重等によるせん断力の伝達を円滑に行い、目違いの生じない構造としなければならない | ○(正しい) | 目地で段差が出ると走行面の不整になるため、せん断力を伝えて段差を出さない |
| ⑶ コンクリートの打込みは、横流しを避け、傾斜部にコンクリートを打ち込む場合、低い方から高い方へ打ち込む | ○(正しい) | 横流しは材料分離のもと。傾斜部は低い側から順に打ち上げる |
| ⑷ 鉄筋コンクリート版の鉄筋は、打込みの際に移動しないように鉄筋相互を十分堅固に組み立て、スペーサを介して型枠に接する状態となっていることを原則とする | ○(正しい) | かぶりを確保するため、鉄筋は動かないよう組みスペーサで受ける |
盛土は締め固めて仕上げても、その後しばらく自重による圧縮や基礎地盤の沈下が続きます。鉄道の路盤は列車の走行面を支える部分で、わずかな不陸でも軌道狂いとして現れます。沈下が続いている段階でコンクリート路盤を造れば、下の変位がそのまま路盤と軌道の変状になります。
したがってコンクリート路盤は盛土施工後に速やかに造るのでなく、盛土の沈下が収まってから施工します。⑴は変状を少なくするためという理由づけまで添えていますが、対応が逆です。⑵の伸縮目地でせん断力を伝え目違いを生じさせない構造、⑶の横流しを避け傾斜部では低い方から打ち込むこと、⑷の鉄筋を堅固に組みスペーサで型枠に接する状態とすることは、いずれも正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢1です。
問題:コンクリート路盤は、路盤や軌道の変状を少なくするため、盛土施工後に速やかに施工する。
〇か×か。
答え:×
盛土は施工後も沈下が続くため、沈下が収まってから路盤を施工します。
問題:傾斜部にコンクリートを打ち込む場合は、高い方から低い方へ流し込む。
〇か×か。
答え:×
低い方から高い方へ打ち込みます。横流しは材料分離の原因になるため避けます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。鉄道の路盤の施工は、鉄道構造物等設計標準・同解説等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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