令和6年度(2024年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.47は、鉄道の軌道における維持管理に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。道床バラストの材料、軌道狂いの意味、レール継目の遊間の整正、PCマクラギと木マクラギの比較という4つの記述を見分けます。
誤りは、遊間の整正を行う時期にあります。レールは夏に伸び冬に縮むため、その両端の時期に遊間を測って直すと、基準となる標準の状態から外れた値で調整してしまいます。整正は温度が中間の春期・秋期に行います。⑶が夏期及び冬期と書いており、そこが引っかけになります。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 道床バラストには、吸水率が小さく、強固で靱性に富み、適当な粒径と粒度を持つ材料を用いることが適当である | ○(正しい) | 水を吸わず割れにくく、かみ合う粒度であることがバラストの条件 |
| ⑵ 軌道狂いは、軌道が列車荷重の繰返し荷重を受けて次第に変形し、車両走行面の不整が生ずるものである | ○(正しい) | 繰返し荷重で少しずつ変形が積み重なる |
| ⑶ レールの継目部に遊間を設けることで温度変化による伸縮を処理し、遊間の整正は夏期及び冬期に行うのが適当である | ×(誤り) | 遊間の整正は夏期・冬期でなく、温度が中間の春期・秋期に行う |
| ⑷ PCマクラギは木マクラギに比べ、初期投資は多額となるが、耐用年数が長いことによる交換の軽減、保守費の削減が可能である | ○(正しい) | 初期費用は高いが、長持ちして交換と保守の手間が減る |
レールは温度が上がれば伸び、下がれば縮みます。継目に設ける遊間はこの伸縮を逃がすためのすき間で、レール温度に応じた適正値が決まっています。夏期は遊間が詰まった状態、冬期は開いた状態で、どちらも極端です。この時期に測って直すと、適正値の設定そのものが難しくなります。
そのため遊間の整正は夏期及び冬期でなく、レール温度が中間となる春期・秋期に行う。⑶はこの時期を取り違えています。⑴の道床バラストに求める性質、⑵の軌道狂いが繰返し荷重による変形であること、⑷のPCマクラギが初期投資は多額でも耐用年数の長さで交換と保守費を減らせることは、いずれも正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢3です。
問題:レール継目の遊間の整正は、夏期及び冬期に行うのが適当である。
〇か×か。
答え:×
レール温度が中間となる春期・秋期に行います。夏期と冬期は伸縮が極端で適正値を設定しにくくなります。
問題:PCマクラギは木マクラギに比べて初期投資は多額だが、交換の軽減や保守費の削減が可能である。
〇か×か。
答え:〇
耐用年数が長いため、長い目で見れば交換の回数と保守の手間が減ります。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。軌道の維持管理は、鉄道事業者の保線関係規程等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月