令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B・施工管理法の応用能力)No.2は、公共工事標準請負契約約款が定める条件変更等に関する問題です。工事の施工に当たり、受注者が監督員に通知してその確認を請求しなければならない事項に該当しないものを、4つの記述から1つ選びます。
約款第18条は、設計図書に関わる不一致を見つけたときに監督員へ通知して確認を求める規定です。
問われるのは、その列挙に入らないものはどれかです。
引っかけは、受注者が自ら決める事項を紛れ込ませる形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(該当しない記述)
| 選択肢 | 該当 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと | ○(該当する) | 設計図書相互の不一致で、通知・確認請求の対象(第18条第1号) |
| ⑵ 設計図書の表示が明確でないこと | ○(該当する) | 設計図書の誤りや脱漏を含む表示の不明確さで、通知・確認請求の対象(第18条第3号) |
| ⑶ 契約書及び設計図書に特別の定めがない仮設、施工方法について明示されていないこと | ×(該当しない) | 特別の定めがない仮設・施工方法は第1条第3項で受注者が定める事項。もともと明示を要しないため、通知・確認請求の対象ではない |
| ⑷ 工事現場の形状、地質、湧水等の状態が設計図書に示された施工条件と実際の工事現場が一致しないこと | ○(該当する) | 示された施工条件と現場の相違で、通知・確認請求の対象(第18条第4号) |
約款第18条は、設計図書に関わる不一致を発見したとき、直ちに監督員へ書面で通知し確認を請求すべき事項を列挙しています。
第1号は図面・仕様書・現場説明書・質問回答書の食い違い、第3号は設計図書の表示が明確でないこと、第4号は形状・地質・湧水などが設計図書の施工条件と現場で一致しないことです。
いずれも、発注者が定めた設計図書の側に生じたずれを扱います。
選択肢⑶の「特別の定めがない仮設、施工方法」は、この列挙とは別の枠にあります。
仮設、施工方法その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段は、特別の定めがある場合を除き、第1条第3項によって受注者がその責任において定めます。
受注者が自ら決める手段は、そもそも設計図書が示すべき事項ではなく、通知・確認請求の対象に当たりません。
設計図書に関わる不一致は通知・確認請求へ、受注者が定める手段は自らの判断へと、扱いが分かれます。
問題:契約書及び設計図書に特別の定めがない仮設、施工方法について明示されていないことは、受注者が監督員に通知し、その確認を請求しなければならない事項に該当する。
〇か×か。
答え:×
特別の定めがない仮設や施工方法は、公共工事標準請負契約約款第1条第3項によって受注者がその責任において定める事項です。通知・確認請求の対象は設計図書に関わる不一致であり、これには該当しません。
問題:工事現場の形状、地質、湧水等の状態が設計図書に示された施工条件と実際の工事現場で一致しないことは、受注者が監督員に通知し、その確認を請求しなければならない事項に該当する。
〇か×か。
答え:〇
示された施工条件と実際の現場の相違は、約款第18条が定める条件変更等の一つです。受注者は直ちに監督員へ通知し、その確認を請求します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。約款の条文は国土交通省が公開する公共工事標準請負契約約款で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月