ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度 1級土木施工管理技士 問題B No.3を解説、逆T型擁壁の配筋(かかと版の引張鉄筋)

令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定の問題B(施工管理法の応用能力)No.3は、逆T型擁壁の配筋図を題材に、かかと版の引張鉄筋に該当する鉄筋番号を選ぶ問題です。図に示された①〜④の鉄筋のうち、かかと版で引張応力を受け持つ主筋を1つ選びます。

この問題のポイント

逆T型擁壁のかかと版は、上に載る背面土や上載土の重さで下向きに曲げられ、上側が引張・下側が圧縮になります。引張を受け持つ主筋は引張側に置くため、かかと版の上側にある太径のD22が引張鉄筋です。図には同じD22がつま先版にもあり、細径D13の配力筋も並ぶので、太さだけで選ぶと取り違えます。かかと版のどちら側が引張か、そこに置かれた主筋はどれか、で判断します。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:⑵(②D22=かかと版の引張鉄筋)

逆T型擁壁の各版はどこが引張か

逆T型擁壁は、たて壁・かかと版・つま先版で荷重の受け方が違うため、引張になる側と主筋を置く位置もそれぞれ変わります。この対比が分かれば、鉄筋番号は位置と太さで見分けられます。

部位荷重で曲がる向き引張になる側引張主筋(引張鉄筋)の位置
たて壁(縦壁)背面土の土圧を前面へ受ける背面側背面側(設問の①〜④とは別の位置)
かかと版(背面側の底版)上に載る背面土・上載土の重さで下向き上側上側 = ②D22(①D13は上側の配力筋)
つま先版(前面側の底版)地盤反力で上向き下側下側 = ④D22

この図では、かかと版の上側に太径D22(②)と細径D13(①)が並びます。D22が引張応力を負担する主筋、D13は主筋と直交して荷重を分散し、ひび割れを抑える配力筋です。③D13はかかと版の下側(圧縮側)にあり、引張鉄筋の位置ではありません。

各選択肢の正誤

選択肢該当解説
⑴ ①D13×(該当しない)かかと版上側の配力筋。主筋と直交して荷重を分散しひび割れを抑える細径D13で、引張応力を負担する主筋ではない
⑵ ②D22○(該当する)かかと版は上側が引張。上側に置かれた太径D22の主筋が引張鉄筋
⑶ ③D13×(該当しない)下側(圧縮側)にある細径D13で、引張鉄筋の位置でも主筋でもない
⑷ ④D22×(該当しない)つま先版の下側の主筋。同じD22でも、かかと版の引張鉄筋ではない

選択肢②のポイント(かかと版の引張鉄筋)

かかと版は、上に載る背面土や上載土の重さで下向きに曲げられます。このとき版の上側が引張、下側が圧縮になります。引張を受け持つ主筋は引張側に配置するため、上側にある太径のD22(②)がかかと版の引張鉄筋です。

同じ図のつま先版は、地盤反力で上向きに曲げられて下側が引張になるため、主筋は下側のD22(④)に置かれます。太さは同じD22でも、かかと版かつま先版かで引張になる側が上下逆になります。①③のD13は、主筋と直交する配力筋や圧縮側の鉄筋で、引張応力を負担する主筋ではありません。したがってかかと版の引張鉄筋に該当するのは②です。

覚え方

  • かかと版は上側が引張=上側の太径D22が引張鉄筋(つま先版は下側引張で主筋も下側)
  • D13は主筋と直交する配力筋(荷重を分散しひび割れを抑える)で、引張主筋ではない
  • 太さ(D22)だけで選ばない。かかと版かつま先版かで引張になる側が上下逆になる

理解度チェック

問題:逆T型擁壁のかかと版の引張鉄筋(主筋)は、版の下側に配置される。

〇か×か。

答え:×

かかと版は上に載る土の重さで上側が引張になるため、引張鉄筋は上側に配置します。太径のD22が該当します。

問題:逆T型擁壁のつま先版は、地盤反力で下側が引張になる。

〇か×か。

答え:

つま先版は地盤反力で上向きに曲げられ下側が引張になるため、主筋は下側に置きます。かかと版とは引張側が上下逆です。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B・施工管理法の応用能力) 問題」
  • 逆T型擁壁の配筋(かかと版は上側が引張で主筋は上側、つま先版は下側が引張で主筋は下側、たて壁は背面側が引張。D22=主筋/D13=配力筋)

※ 問題文・配筋図は転載していません。擁壁の配筋は、道路土工 擁壁工指針やコンクリート標準示方書等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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