令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.4は、建設機械の最近の動向に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。情報化施工の定義、マシンコントロール(MC)とマシンガイダンス(MG)の役割、ICTによる出来形管理、UAVの技術的進歩が、それぞれ正しく書かれているかを見分けます。
誤りは、マシンコントロール(MC)の説明にあります。選択肢⑵は、機械の位置と設計データとの差分をモニタに表示してオペレータに案内するシステムをMCとしていますが、これはマシンガイダンス(MG)の役割です。MCは差分に基づいてブレードやバケットなどの作業装置を自動で動かし、設計面に合わせて仕上げるシステムで、モニタで案内するだけのMGとは制御の深さが違います。案内までがMG、機械を自動で動かすのがMC、というすり替えが問われます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も適当でない記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 情報化施工は、GNSS等の測位技術を用い、機械制御の自動化等により高い生産性や施工品質をもたらす技術・施工方法である | ○(正しい) | 測位技術と自動化で生産性・品質を高める施工方法という定義で正しい |
| ⑵ マシンコントロール(MC)は、機械の位置と設計データとの差分をモニタに表示してオペレータに案内するシステムである | ×(誤り) | 差分をモニタに表示して案内するのはマシンガイダンス(MG)で、MCは差分に基づき作業装置を自動制御するシステム。案内と自動制御の取り違え |
| ⑶ 情報化施工の出来形管理では、ICTを活用した計測機器により、計測から計測結果の取りまとめまでを行える | ○(正しい) | ICT計測機器で計測から取りまとめまで一連で行える点は正しい |
| ⑷ UAV(無人飛行機)は、機材の軽量化と機体制御のプロセッサ・GNSS・慣性センサ等の進歩により自律飛行ができ、計測や点検に利用されている | ○(正しい) | 軽量化とセンサ技術の進歩で自律飛行し、計測・点検に使われる点は正しい |
マシンコントロール(MC)は、TSやGNSSで測った建設機械の位置と3次元設計データとの差分をもとに、ブレードやバケットなどの作業装置を自動で制御して設計面に合わせるシステムです。選択肢⑵は、その差分を「モニタに表示してオペレータに案内する」としており、これはマシンガイダンス(MG)の説明を当てはめた誤りです。
MGは、刃先位置と設計データとのズレをモニタに表示してオペレータを誘導する技術で、機械そのものは従来どおりオペレータが操作します。カーナビが進路を示してもハンドルは運転者が握るのと同じで、案内までがMGの役目です。これに対しMCは、案内にとどまらず機械の動きまで自動で合わせ込みます。案内で止まるか、機械を動かすところまで踏み込むかが両者の境目で、この一段を入れ替えたのが引っかけです。
| 方式 | 差分の扱い | 機械の動き |
|---|---|---|
| MG(マシンガイダンス) | モニタに表示してオペレータへ案内・誘導 | オペレータが操作(自動制御なし) |
| MC(マシンコントロール) | 差分に基づき作業装置を自動制御 | 設計面に合わせて機械が自動で仕上げる |
問題:マシンコントロール(MC)は、機械の位置と設計データとの差分をモニタに表示して、オペレータに案内するシステムである。
〇か×か。
答え:×
差分をモニタに表示して案内するのはマシンガイダンス(MG)です。MCは差分に基づき作業装置を自動制御し、設計面に合わせて仕上げます。
問題:UAV(無人飛行機)は、機体制御のプロセッサやGNSS、慣性センサ等の技術的進歩により自律飛行ができ、計測や点検に利用されている。
〇か×か。
答え:〇
機材の軽量化とセンサ技術の進歩で自律飛行が可能になり、地形の計測や構造物の点検に使われています。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。MC/MGの区別は国土交通省の情報化施工・i-Constructionの資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月