令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.5は、建設工事の施工計画の立案に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。品質規格を満たす経済的な施工の考え方、近隣環境や工事公害の調査、地質調査資料の扱い、工事契約後の現地事前調査といった、施工計画を組み立てるときの基本が正しく書かれているかを見分けます。
施工計画では、設計図書に示された品質の規格を満たすために、労務・材料・機械を組み合わせた最も経済的な施工方法を検討します。誤りは選択肢⑴で、その労務について作成した労務調達計画を施工計画書に記載しなければならない、と一律の義務のように書いています。施工計画書に何を記載するかは工事の種類や規模、契約条件、発注者の指示によって変わり、労務調達計画をどの工事でも必ず施工計画書へ載せると決められてはいません。経済的な施工方法を検討する話と、施工計画書への記載義務を一つにつないでいないかが問われます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(適当でないもの)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 品質規格を満たすには労務・材料・機械を組み合わせた経済的な施工が必要で、労務調達計画は施工計画書に記載しなければならない | ×(誤り) | 施工計画書の記載内容は工事の種類・規模や契約条件で異なり、労務調達計画をどの工事でも施工計画書へ記載する義務とは決められていない。労務・材料・機械の組合せは経済的な施工方法を選ぶための検討 |
| ⑵ 近隣への影響は避けられないため、近隣環境・工事公害の調査を十分に行い、結果を施工計画に反映する | ○(正しい) | 周辺への騒音・振動・粉じん等を調査し、その結果を施工計画に反映する記述で正しい |
| ⑶ 発注者から与えられる地質調査資料を理解・分析し、原位置試験や土質試験も現場技術者として理解しておく | ○(正しい) | 地質調査資料を読み込み、試験方法も理解しておく記述で正しい |
| ⑷ 発注時の現場説明だけでは不十分なので、工事契約後に現地事前調査を行う | ○(正しい) | 現場説明の事前説明を補うため、契約後に自ら現地を調べる記述で正しい |
施工計画では、設計図書の品質規格を満たすために労務・材料・機械を組み合わせ、最も経済的な施工方法を検討します。ここまでは正しい考え方です。選択肢⑴が誤るのは、その先で労務調達計画を施工計画書に記載しなければならない、と言い切っている点です。施工計画書に何を記載するかは工事の種類・規模や契約条件によって変わり、労務調達計画をどの工事でも必ず載せる義務とは決められていません。
労務・材料・機械の組合せは、経済的な施工方法を選ぶための検討です。その検討結果である労務調達計画を、無条件で施工計画書へ書き込む根拠にはなりません。経済的施工の検討と施工計画書への記載義務は別であり、この2つをつないで一律の義務に見せるのが引っかけです。⑵〜⑷は近隣環境の調査、地質調査資料の理解、契約後の現地事前調査という、施工計画立案の基本どおりで正しい記述です。
問題:施工計画では、作成した労務調達計画を、どの工事でも施工計画書に記載しなければならない。
〇か×か。
答え:×
施工計画書の記載内容は工事の種類・規模や契約条件、発注者の指示によって変わり、労務調達計画を一律に施工計画書へ記載する義務とは決められていません。労務・材料・機械の組合せは、経済的な施工方法を選ぶための検討です。
問題:建設工事の施工計画では、近隣環境や工事公害の調査を十分に行い、その結果を施工計画に反映する。
〇か×か。
答え:〇
建設工事は近隣に影響を及ぼすため、騒音・振動・粉じん・水質汚濁などの調査を行い、その結果を施工計画に反映します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。施工計画書の記載事項は、発注者の共通仕様書・施工計画書作成の手引きで確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月