令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.6は、ネットワーク式工程表に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。図中のA〜Kは作業内容、数字は作業日数を表し、クリティカルパスの経路・作業の最早開始時刻・工期・特定の作業が遅れたときの影響を正しく読み取れるかを見分けます。
ネットワーク式工程表では、開始から完了までいくつもの経路があり、その中で最も日数のかかる経路がクリティカルパスです。工期はこのクリティカルパスの所要日数で決まります。誤りは工期の日数にあります。このネットワークのクリティカルパスは⓪→①→⑥→⑦→⑧→⑤→⑨で、その所要日数は30日です。選択肢⑶はこの工期を29日とし、最長経路の日数より1日短く書いています。クリティカルパスの日数がそのまま工期になる、という基本を外させるのが引っかけです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も適当でない記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ クリティカルパスは、⓪→①→⑥→⑦→⑧→⑤→⑨である | ○(正しい) | ⓪から⑨へ至る経路のうち最も日数のかかる経路で正しい |
| ⑵ 作業Jの最早開始時刻は、工事開始後24日である | ○(正しい) | Jに先行する作業がすべて終わる最も早い時刻が24日で正しい |
| ⑶ 工事開始⓪から工事完了⑨までの必要日数(工期)は29日である | ×(誤り) | 工期はクリティカルパスの所要日数に等しく30日で、29日は最長経路より1日短い |
| ⑷ 作業Dが遅れた場合の工期への影響に関する記述 | ○(正しい) | 作業Dはクリティカルパス上になく余裕(フロート)があり、遅れと工期の関係を正しく述べている |
ネットワーク式工程表では、⓪から⑨に至る経路が複数あり、経路ごとに通る作業の作業日数を合計すると所要日数が変わります。そのうち最も長い経路がクリティカルパスで、この所要日数が全体を仕上げるのに必要な工期です。
選択肢⑴で確かめたとおり、クリティカルパスは⓪→①→⑥→⑦→⑧→⑤→⑨です。この経路上の作業日数を合計すると30日になります。したがって工期は30日です。選択肢⑶は工期を29日としており、最長経路であるクリティカルパスの所要日数より1日短く、工期の取り方が誤りです。クリティカルパスより短い経路の日数や、途中の作業までの日数を工期と取り違えると29日のような値になります。
作業日数は下表のとおりです。クリティカルパスは複数の作業をつないだ経路で、その各作業の日数を足した合計が工期になります。個々の作業の位置関係は工程表の図で確認してください。
| 作業 | 作業日数 | 作業 | 作業日数 |
|---|---|---|---|
| A | 5日 | G | 7日 |
| B | 5日 | H | 6日 |
| C | 6日 | I | 6日 |
| D | 6日 | J | 6日 |
| E | 6日 | K | 5日 |
| F | 7日 |
問題:ネットワーク式工程表で、工事開始から工事完了までの工期は、クリティカルパスの所要日数に等しい。
〇か×か。
答え:〇
工期は、開始から完了までの経路のうち最も日数のかかる経路(クリティカルパス)の所要日数で決まります。
問題:クリティカルパス⓪→①→⑥→⑦→⑧→⑤→⑨の所要日数が30日のとき、工事開始から工事完了までの工期は29日である。
〇か×か。
答え:×
工期はクリティカルパスの所要日数に等しく30日です。29日は最長経路の日数より1日短く、工期の取り方が誤りです。
出典・参考資料
※ 問題文・工程表の図は転載していません。経路と作業日数は公式の問題図で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月