令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.7は、特定元方事業者が、その労働者と関係請負人の労働者の作業が同一の場所で行われることによって生ずる労働災害を防止するために講ずべき措置に関する記述のうち、労働安全衛生法令上、誤っているものを選ぶ問題です。協議組織の設置と運営、クレーン等の合図の統一、作業間の連絡及び調整、安全衛生教育への指導及び援助が正しく書かれているかを見分けます。
特定元方事業者は、労働安全衛生法第30条第1項により、協議組織の設置及び運営、作業間の連絡及び調整、作業場所の巡視、関係請負人が行う安全衛生教育への指導及び援助などの措置を講じます。誤りは選択肢⑴で、すべての関係請負人が参加する協議組織を設置するところまでは正しいものの、その会議の運営を関係請負人に行うよう指導しなければならない、と続けている点です。協議組織は特定元方事業者が設置し、その運営も特定元方事業者自らが行います。運営の主体を関係請負人にすり替えていないかが問われます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ すべての関係請負人が参加する協議組織を設置し、関係請負人に会議の運営を行うよう指導しなければならない | ×(誤り) | 協議組織は特定元方事業者が設置し、その運営も特定元方事業者自らが行う。会議の運営を関係請負人に行わせる(指導する)のではない |
| ⑵ クレーン等安全規則の適用を受けるクレーン等を用いて行うときは、クレーン等の運転についての合図を統一的に定め、これを関係請負人に周知させる | ○(正しい) | 混在作業でクレーンの合図が食い違うと危険なため、合図を統一的に定めて関係請負人へ周知する記述で正しい |
| ⑶ 作業間の連絡及び調整については、随時、特定元方事業者と関係請負人との間及び関係請負人相互間における連絡及び調整を行う | ○(正しい) | 作業間の連絡及び調整を随時行う記述で、労働安全衛生法令の定めどおりで正しい |
| ⑷ 関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行う | ○(正しい) | 関係請負人が実施する安全衛生教育に対し、資料の提供や講師の斡旋などの指導及び援助を行う記述で正しい |
特定元方事業者は、特定元方事業者とすべての関係請負人が参加する協議組織を設置し、その会議を定期的に開催します。ここまでは選択肢⑴のとおりで正しい内容です。選択肢⑴が誤るのは、その先で会議の運営を関係請負人に行うよう指導しなければならない、としている点です。協議組織の運営は特定元方事業者が自ら行う措置であり、関係請負人に運営を行わせる(指導する)ものではありません。
労働安全衛生法第30条第1項第1号は、協議組織の設置と運営を特定元方事業者の措置として一体で定めています。関係請負人に課されているのは、特定元方事業者が設置した協議組織に参加する義務であって、会議を運営する立場ではありません。設置と運営を担う主体を、参加する側の関係請負人にずらして見せるのが引っかけです。⑵〜⑷は合図の統一、作業間の連絡及び調整、安全衛生教育への指導及び援助という、特定元方事業者が講ずべき措置どおりで正しい記述です。
問題:特定元方事業者は、すべての関係請負人が参加する協議組織を設置し、関係請負人に会議の運営を行うよう指導しなければならない。
〇か×か。
答え:×
協議組織は特定元方事業者が設置し、その運営も特定元方事業者が自ら行います。関係請負人は特定元方事業者が設置した協議組織に参加する側であり、会議の運営を関係請負人に行わせる(指導する)のではありません。
問題:特定元方事業者は、作業間の連絡及び調整について、随時、特定元方事業者と関係請負人との間及び関係請負人相互間における連絡及び調整を行わなければならない。
〇か×か。
答え:〇
混在作業では、連絡や調整の不足が労働災害の原因になりやすいため、随時、元方事業者と関係請負人との間、および関係請負人相互間で連絡及び調整を行います。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。条文は e-Gov 法令検索の労働安全衛生法・労働安全衛生規則で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月