令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.10は、型枠支保工の組立てや安全作業に関する記述のうち、労働安全衛生法令上、誤っているものを選ぶ問題です。堅固な構造と組立図、打設前の点検と補修、支柱の継手の種類、支柱の沈下や滑動を防ぐ措置が正しく書かれているかを見分けます。
型枠支保工についての措置は、労働安全衛生規則第242条などに定められています。誤りは選択肢⑶で、支柱の継手を重ね継手又は差込み継手としている点です。支柱の継手は突合せ継手又は差込み継手とし、重ね継手は用いません。重ね継手にすると上下の支柱の軸がずれ、偏心した荷重で座屈しやすくなります。継手の種類を、正しい突合せ継手から重ね継手にすり替えていないかが問われます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ コンクリートの打設方法に応じた堅固な構造とし、組立図に従って組み立てる | ○(正しい) | 型枠支保工は組立図を作成し、その組立図に従って組み立てる定めどおりで正しい |
| ⑵ コンクリートの打設作業前に点検し、不備な箇所は作業前に補修しておく | ○(正しい) | 打設中の崩壊を防ぐため、打設作業を始める前に型枠支保工と型枠を点検し、不備を補修する記述で正しい |
| ⑶ 支柱の継手は重ね継手又は差込み継手とし、鋼材はボルト、クランプ等の金具で緊結する | ×(誤り) | 支柱の継手は突合せ継手又は差込み継手とし、重ね継手は用いない。金具で緊結する部分は正しい |
| ⑷ 支柱の沈下、滑動を防止するため、必要に応じ敷板や敷角の使用、コンクリート基礎の打設、根がらみの取付け等の措置を行う | ○(正しい) | 支柱の脚部が沈下・滑動すると型枠支保工全体が倒れるため、敷板や根がらみなどで脚部を固定する記述で正しい |
選択肢⑶は、鋼材をボルトやクランプ等の金具で緊結するところは正しく書かれています。誤るのは支柱の継手の種類で、支柱の継手は突合せ継手又は差込み継手とし、重ね継手は認められていません。重ね継手は2本の支柱を横に添わせて重ねるため、上下の軸が一直線にならず、荷重が偏って加わります。細長い支柱では、この偏りが座屈のきっかけになり、型枠支保工が崩壊する危険側の作りになります。
突合せ継手は支柱どうしの端面を真上と真下で突き合わせるため、荷重が軸に沿ってまっすぐ伝わります。差込み継手も一方の端をもう一方に差し込んで軸を通します。労働安全衛生規則第242条は、この2つの継手だけを認めています。継手の種類を問う選択肢で、突合せ継手を重ね継手に置き換える引っかけです。⑴⑵⑷は堅固な構造と組立図、打設前の点検と補修、支柱の沈下や滑動を防ぐ措置という、型枠支保工について講ずべき措置どおりで正しい記述です。
問題:型枠支保工の支柱の継手は、重ね継手又は差込み継手とし、鋼材はボルト、クランプ等の金具を用いて緊結しなければならない。
〇か×か。
答え:×
支柱の継手は突合せ継手又は差込み継手とします。重ね継手は軸がずれて偏心荷重となり座屈しやすいため用いません。金具で緊結する部分は正しい記述です。
問題:型枠支保工は、支柱の沈下を防止するため、必要に応じ敷板や敷角の使用、コンクリート基礎の打設、根がらみの取付け等の措置を行わなければならない。
〇か×か。
答え:〇
支柱の脚部が沈下したり滑ったりすると型枠支保工全体が倒れるため、敷板や敷角、根がらみなどで脚部を固定し、沈下と滑動を防ぎます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。条文は e-Gov 法令検索の労働安全衛生規則で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月