令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.11は、土工工事における明り掘削の作業に当たり、事業者が遵守しなければならない事項に関する記述のうち、労働安全衛生法令上、誤っているものを選ぶ問題です。運搬機械等の運行の経路の周知、掘削機械等の使用禁止、地山の点検、土止め支保工などの措置が正しく書かれているかを見分けます。
明り掘削は、トンネルのような坑内でなく、地表を開いて行う露天の掘削作業です。
問われるのは、運搬機械等の運行の経路と出入りの方法を定めたあと、それを誰に知らせるかという相手です。
引っかけは、その相手を作業主任者ひとりにすり替える形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 運搬機械、掘削機械及び積込機械の運行の経路並びに土石の積卸し場所への出入りの方法を定めて、これを地山の掘削作業主任者に知らせなければならない | ×(誤り) | 運行の経路及び出入りの方法を定めたら、これを作業に従事する関係労働者に周知させる。地山の掘削作業主任者に知らせるのではない |
| ⑵ 掘削機械、積込機械等の使用によるガス導管、地中電線路等の損壊により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、これらの機械を使用してはならない | ○(正しい) | ガス導管や地中電線路を機械で損壊すると重大災害につながるため、そのおそれがあるときは機械を使用しない記述で正しい |
| ⑶ 点検者を指名して、作業開始前や大雨、中震以上の地震の後に、浮石及びき裂の有無や状態、含水、湧水及び凍結の状態の変化を点検させなければならない | ○(正しい) | 地山の崩壊を防ぐため、危険が高まる作業開始前・大雨後・地震後に点検者が地山の状態を点検する記述で正しい |
| ⑷ 地山の崩壊又は土石の落下により危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ、土止め支保工を設け、防護網を張り、作業に従事する者の立入りを禁止する等の措置を講じなければならない | ○(正しい) | 崩壊や落石のおそれに対し、土止め支保工・防護網・立入禁止で危険を防ぐ記述で、規定どおりで正しい |
事業者は明り掘削の作業を行うとき、運搬機械、掘削機械及び積込機械の運行の経路と、これらの機械が土石を積み卸す場所へ出入りする方法を、あらかじめ定めます。
掘削現場では機械と人が同じ狭い場所で動くため、経路と出入りの方法を決めておく必要があるからです。
選択肢⑴が誤るのは、その先で、定めた内容を地山の掘削作業主任者に知らせなければならない、としている点です。
運行の経路及び出入りの方法は、作業に従事する関係労働者に周知させます。
労働安全衛生規則第364条は、運搬機械等の運行の経路及び土石の積卸し場所への出入りの方法を定め、これを関係労働者に周知させることを事業者の義務としています。
周知の相手は、現場で機械のそばを動く関係労働者全員です。
指名した点検者や地山の掘削作業主任者といった特定のひとりに伝えれば足りるものではありません。
⑵〜⑷は掘削機械等の使用禁止、地山の点検、土止め支保工・防護網・立入禁止という、明り掘削で事業者が講ずべき措置どおりで正しい記述です。
問題:明り掘削の作業では、運搬機械等の運行の経路及び土石の積卸し場所への出入りの方法を定めて、これを地山の掘削作業主任者に知らせなければならない。
〇か×か。
答え:×
定めた運行の経路及び出入りの方法は、作業に従事する関係労働者に周知させます。地山の掘削作業主任者ひとりに知らせるのではありません。
問題:明り掘削の作業で、掘削機械等の使用によりガス導管、地中電線路等の損壊のおそれがあるときは、これらの機械を使用してはならない。
〇か×か。
答え:〇
ガス導管や地中電線路を機械で損壊すると重大な災害につながるため、そのおそれがあるときは掘削機械や積込機械を使用してはなりません。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。条文は e-Gov 法令検索の労働安全衛生規則で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月