ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 過去問解説 > 令和7年度(1級) > 問題B No.16 レディーミクストコンクリートの受入れ検査

令和7年度 1級土木施工管理技士 問題B No.16を解説、レディーミクストコンクリートの受入れ検査

令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.16は、レディーミクストコンクリートの受入れ検査に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。スランプ試験によるコンシステンシーの評価、単位水量の推定、塩化物含有量、アルカリシリカ反応対策という4つの検査項目について、試験方法や確認の仕方が正しく書かれているかを見分けます。

この問題のポイント

受入れ検査は、荷卸し地点でコンクリートの品質が配合計画書どおりかを確かめる検査です。誤りは選択肢⑵で、単位水量を推定する試験に電磁誘導法を挙げています。電磁誘導法は鉄筋の位置やかぶり厚さを調べる非破壊試験であり、フレッシュコンクリートの単位水量を推定する試験ではありません。単位水量の推定には、エアメータ法や加熱乾燥法(高周波加熱乾燥法・乾燥炉による方法)を用います。⑴のスランプ試験、⑶の塩化物含有量の求め方、⑷のアルカリシリカ反応対策の確認は、いずれも正しい内容です。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(適当でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ コンシステンシーを評価するため、スランプ試験を行った○(正しい)スランプ試験はコンシステンシーの程度を測る試験で、受入れ検査の項目として正しい
⑵ 単位水量を推定する試験として、電磁誘導法を用いた×(適当でない)電磁誘導法は鉄筋の位置やかぶり厚さを調べる非破壊試験で、単位水量の推定には用いない
⑶ 塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度と配合計画書(単位水量)から求めた○(正しい)水の塩化物イオン濃度に単位水量を乗じて塩化物含有量を求める方法で正しい
⑷ アルカリシリカ反応対策について、配合計画書で対策が取られていることを確認した○(正しい)配合計画書でアルカリシリカ反応の抑制対策が取られていることを確認する方法で正しい

選択肢2のポイント(ここが誤り)

電磁誘導法は、コイルに交流電流を流して磁界を発生させ、コンクリート中の鉄筋に生じる誘導電流の影響を捉えることで、鉄筋の位置やかぶり厚さを測る非破壊試験です。測定の対象は硬化したコンクリートの内部にある鉄筋であり、まだ固まっていないフレッシュコンクリートの水の量とは関係がありません。選択肢⑵は、鉄筋の探査に使う電磁誘導法を、単位水量を推定する試験だとしている点が誤りです

単位水量の推定には、コンクリートの単位容積質量から水量を求めるエアメータ法や、試料を加熱して蒸発した水の量から求める加熱乾燥法(高周波加熱乾燥法・乾燥炉による方法)を用います。受入れ検査では、これらの方法で打込み直前の単位水量を測り、配合計画書の値からの許容範囲に収まっているかを確かめます。⑴のスランプ試験はコンシステンシーの評価、⑶は水の塩化物イオン濃度と単位水量からの塩化物含有量、⑷は配合計画書によるアルカリシリカ反応対策の確認で、いずれも受入れ検査の正しい方法です。

覚え方

  • 電磁誘導法は、鉄筋の位置やかぶり厚さを調べる非破壊試験(単位水量の推定には使わない)
  • 単位水量の推定は、エアメータ法・加熱乾燥法(高周波加熱乾燥法・乾燥炉による方法)で行う
  • スランプ試験は、コンシステンシーの評価
  • 塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度と単位水量から求める
  • アルカリシリカ反応対策は、配合計画書で対策が取られていることを確認する

理解度チェック

問題:レディーミクストコンクリートの受入れ検査で、単位水量を推定する試験として電磁誘導法を用いた。

〇か×か。

答え:×

電磁誘導法は、鉄筋の位置やかぶり厚さを調べる非破壊試験です。単位水量の推定には、エアメータ法や加熱乾燥法(高周波加熱乾燥法・乾燥炉による方法)を用います。

問題:レディーミクストコンクリートの塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度と配合計画書の単位水量から求めた。

〇か×か。

答え:

塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度に単位水量を乗じて求めます。正しい記述です。

令和7年度 1級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法・応用能力) 問題」
  • JIS A 5308「レディーミクストコンクリート」/土木学会 コンクリート標準示方書:受入れ検査は荷卸し地点でスランプ、空気量、塩化物含有量、圧縮強度等を確認する。塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度と単位水量から算定する。
  • 国土交通省ほか「レディーミクストコンクリート単位水量測定要領(案)」:単位水量の測定はエアメータ法(またはこれと同等以上の精度の方法)等により、打込み直前に行う。電磁誘導法は鉄筋の位置・かぶり厚さを調べる非破壊試験で、単位水量の測定には用いない。

※ 問題文は転載していません。基準・要領は各発行機関の原典で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

よく学ばれる分野

このサイトについて

Topへ >>

  1. HOME > 過去問解説 > 令和7年度(1級) > 問題B No.16 レディーミクストコンクリートの受入れ検査