令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定 問題B(施工管理法の応用能力)No.23は、公共工事における施工体制台帳に関する文章の空欄(イ)〜(ニ)に当てはまる語句の組合せを選ぶ、語句の穴埋め・組合せ型の問題です。四つの組合せ⑴〜⑷から、四つの空欄がすべて正しく埋まる組合せを一つ選びます。
施工体制台帳と施工体系図は、何を書くか・どんな図か・誰に出すか・いつ作るかの4点で問われます。
空欄はこの4点に一つずつ対応しており、四つすべてが正しい組合せは一つだけです。
引っかけは、紛らわしい書類名や民間工事の要件に引き寄せる形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(適当な語句の組合せ)
| 空欄 | 入る語句 | なぜその語句か |
|---|---|---|
| (イ)許可を受けて営む建設業の種類に続く記載事項 | 健康保険 | 施工体制台帳には健康保険・厚生年金・雇用保険など社会保険の加入状況等を記載する |
| (ロ)施工の分担関係を表示した図 | 施工体系図 | 元請業者が作成し、工事関係者や公衆が見やすい場所に掲げる樹形図 |
| (ハ)再下請負通知書の提出先 | 元請業者 | 下請負人が再下請させたとき、再下請負通知書は台帳を作成する元請業者に提出する |
| (ニ)公共工事の下請金額の扱い | にかかわらず | 公共工事は下請金額の大小を問わず施工体制台帳を作成する |
| 組合せ | (イ) | (ロ) | (ハ) | (ニ) | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| ⑴ | 健康保険 | 施工手順 | 発注者 | が一定額以上の場合 | × |
| ⑵ | 健康保険 | 施工体系図 | 元請業者 | にかかわらず | ○ |
| ⑶ | 建設業協会 | 施工手順 | 元請業者 | が一定額以上の場合 | × |
| ⑷ | 建設業協会 | 施工体系図 | 発注者 | にかかわらず | × |
第一の空欄の記載事項は、下請を含む工事関係者の社会保険加入をたしかめる趣旨から健康保険等の加入状況が入ります。団体名である建設業協会は、台帳の記載事項ではありません。
第二の空欄で施工の分担関係を樹形図に表したものは施工体系図で、作業の順序を示す施工手順とは別物です。
第三の空欄で下請負人が出す再下請負通知書の相手は、台帳を作成する元請業者で、発注者ではありません。
第四の空欄は公共工事なので、下請金額にかかわらず施工体制台帳を作成します。
⑴は、施工の分担関係を施工手順、公共工事の作成条件を一定額以上の場合としている点で外れます。
⑶は記載事項を建設業協会、⑷は提出先を発注者とし、いずれも一つずつ誤った語句を混ぜています。
なお、下請金額が一定額以上の場合に作成義務が生じるのは、発注者から直接請け負った特定建設業者に関する民間工事の要件で、公共工事にはあてはまりません。
問題:施工体制台帳を作成する建設工事の下請負人は、その請け負った工事を他の建設業を営む者に請け負わせたとき、再下請負通知書を発注者に提出しなければならない。
〇か×か。
答え:×
再下請負通知書の提出先は発注者ではなく、施工体制台帳を作成する元請業者です。元請業者はこの通知を受けて台帳を更新します。
問題:公共工事では、下請契約の請負代金の額が一定額以上の場合に限り、施工体制台帳を作成しなければならない。
〇か×か。
答え:×
公共工事は下請契約を結ぶ場合、下請金額の大小を問わず(にかかわらず)施工体制台帳を作成します。一定額以上を要件とするのは民間工事の特定建設業者の場合です。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。施工体制台帳・施工体系図の作成義務は、国土交通省や各自治体が公開する施工体制台帳作成の手引き等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月