令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.36は、道路の排水性舗装に用いるポーラスアスファルト混合物の施工に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。プライムコートの役割、締固め度の確保、敷均し後の初転圧、継目の接着が正しく述べられているかを見分けます。
排水性舗装は、空隙の多い混合物で雨水を舗装内に取り込んで側方へ排水します。
問われるのは、プライムコートとタックコートの使い分けです。
引っかけは、散布する相手を入れ替える形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ プライムコートは、補修工事等で既設舗装を施工の基盤とする場合、浸透水による剥離への対策が必要で、下層の防水処理としての役割が期待されている | ×(誤り) | 既設舗装を基盤とするときの浸透水対策と下層の防水処理を担うのはタックコートで、路盤に散布するプライムコートではない。両者を取り違えている |
| ⑵ ポーラスアスファルト混合物の締固めは、供用後の耐久性及び機能性に大きく影響するため、所定の締固め度を確保することが特に重要である | ○(正しい) | 締固め度は空隙構造と耐久性・排水機能を左右するため、確保が特に重要 |
| ⑶ 敷均し後の温度低下が早いため、設定した温度で締固めが行えるよう、敷均し終了後速やかに初転圧を行う | ○(正しい) | 通常の混合物より温度低下が早いので、敷均し後は速やかに初転圧する |
| ⑷ 継目は、よく清掃したのち加温を行い、敷き均したポーラスアスファルト混合物を締め固めて相互に接着させる | ○(正しい) | 継目は清掃・加温してから締め固め、既設側と相互に接着させる |
プライムコートとタックコートは、どちらもアスファルト乳剤を散布しますが、相手と目的が違います。
プライムコートは、砕石などでつくった路盤の上に散布し、路盤の表面を安定させて上の混合物とのなじみをよくします。散布する相手は未舗装の路盤面です。
タックコートは、すでにあるアスファルト層の上に散布し、新しく舗設する層と下の層を付着させます。
補修工事や排水性舗装では、浸透水による層間の剥離を防ぐ役割も担い、防水性を高めた改質系が用いられます。
| 項目 | プライムコート | タックコート |
|---|---|---|
| 散布する相手 | 路盤(未舗装の路盤面)の上 | アスファルト層どうしの間・既設舗装面の上 |
| 主な役割 | 路盤の安定と、路盤・上のアスファルト層のなじみ確保 | 上下のアスファルト層の付着。既設舗装や排水性舗装では下層の防水処理も担う |
既設舗装を基盤とするときの浸透水対策と下層の防水処理を担うのはタックコートであり、路盤に散布するプライムコートではありません。選択肢1はタックコートの役割をプライムコートの役割として述べており、両者を取り違えています。⑵の締固め度の確保、⑶の敷均し後の速やかな初転圧、⑷の継目の清掃・加温と接着はいずれも正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢1です。
問題:排水性舗装で既設舗装を基盤とする場合、浸透水による剥離への対策や下層の防水処理を担うのは、プライムコートの役割である。
〇か×か。
答え:×
それはタックコートの役割です。プライムコートは路盤の上に散布して路盤を安定させる材料で、散布する相手も役割も異なります。
問題:ポーラスアスファルト混合物は、敷均し後の温度低下が早いため、設定した温度で締固めが行えるよう敷均し終了後速やかに初転圧を行う。
〇か×か。
答え:〇
正しい記述です。通常の混合物より温度低下が早いので、設定温度で締め固められるよう敷均し後は速やかに初転圧します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。排水性舗装の施工は、舗装施工便覧・ポーラスアスファルト舗装技術指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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