令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.48は、鉄道(在来線)の営業線及びこれに近接して工事を施工する場合の保安対策に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。施工計画書の提出、列車見張員の配置、き電停止の手続き、列車接近時の対応について、それぞれの基本を見分けます。
営業線に近接した工事は、列車の運行を最優先にして保安体制を組みます。選択肢⑷は、列車の振動や風圧等によって不安定・危険な状態になるおそれのある工事を、列車の接近時から通過するまでの間も「安全に配慮して施工を継続する」としています。危険な状態になるおそれのある工事は、列車の接近時から通過するまでの間は施工を中止し、作業員と機械を安全な位置まで退避させて列車の通過を見送ります。危険なまま作業を続ける記述に入れ替わっている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢⑷(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 工事用重機械を使用して作業を行う場合は、施工に先立ち、工事現場全般について具体的な事故防止対策を定めた施工計画書を監督員に提出する | ○(正しい) | 重機作業は着手前に現場全般の事故防止対策を定めた施工計画書を監督員へ提出するで正しい |
| ⑵ 列車見張員は、作業等の責任者及び従事員に対して列車接近の合図が可能な範囲内で、安全が確保できる離れた場所に配置する | ○(正しい) | 列車見張員は接近の合図が届く範囲で、かつ本人の安全を確保できる離れた位置に置くで正しい |
| ⑶ き電停止の手続きを行う場合は、その手続きを停電責任者が行うこととし、使用間合・時間・作業範囲・競合作業等について、あらかじめ監督員等と十分に打合せする | ○(正しい) | き電停止の手続きは停電責任者が行い、間合や作業範囲を事前に監督員等と打合せするで正しい |
| ⑷ 列車の振動や風圧等によって、不安定、危険な状態になるおそれのある工事は、列車の接近時から通過するまでの間、工事用機械を止める等、安全に配慮して施工を継続する | ×(誤り) | 危険な状態になるおそれのある工事は、列車の接近時から通過するまでの間は施工を中止し、作業員と機械を安全な位置まで退避させて列車を見送る。「施工を継続する」が逆 |
列車の振動や風圧等によって不安定・危険な状態になるおそれのある工事、又は乗務員に不安を与えるおそれのある工事は、列車の接近時から通過するまでの間は一時施工を中止します。作業員と工事用機械は、あらかじめ定めた安全な位置まで退避させ、列車の通過を見送ってから作業を再開します。選択肢⑷は、機械を止める等の配慮を加えつつも「施工を継続する」とし、危険なまま線路際の作業を続ける記述になっています。
危険なおそれのある工事は、列車の接近から通過まで施工を中止して退避するのが原則で、「施工を継続する」は対応が逆です。列車が近づいたときに作業を続けるか止めるかは、営業線近接工事の保安の要になる判断で、ここを入れ替えた記述が誤りになります。
営業線近接工事では、役割ごとに資格者を配置します。名称が似ていて、担当を取り違えやすいところです。
| 担当者 | 主な役割 |
|---|---|
| 工事管理者 | 工事現場に常駐し、作業の安全と施工を統括する現場責任者 |
| 列車見張員 | 列車の接近を監視し、責任者と従事員へ列車接近の合図を送る |
| 線閉責任者 | 線路閉鎖の手続きを行い、着手と解除を管理する |
| 停電責任者 | き電停止(き電線の停電)の手続きを行う |
| 軌道作業責任者 | 軌道内で作業する際に、作業員の安全と作業手順を管理する |
問題:列車の振動や風圧等によって不安定・危険な状態になるおそれのある工事は、列車の接近時から通過するまでの間、工事用機械を止める等、安全に配慮して施工を継続する。
〇か×か。
答え:×
危険な状態になるおそれのある工事は、列車の接近時から通過するまでの間は施工を中止し、作業員と機械を安全な位置まで退避させて列車の通過を見送ります。施工を継続する記述が誤りです。
問題:き電停止の手続きは停電責任者が行い、使用間合・時間・作業範囲・競合作業等について、あらかじめ監督員等と十分に打合せする。
〇か×か。
答え:〇
き電停止の手続きは停電責任者が担当し、作業の間合や範囲を事前に監督員等と打合せしておきます。担当を工事管理者や列車見張員と取り違える引っかけに注意します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。営業線近接工事の保安対策は、各鉄道事業者の工事保安関係標準等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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