令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.54は、下水道工事における薬液注入工事の施工管理に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。地下水の監視、水ガラスの使用量の確認、大深度の削孔精度、調合に使う水の水質について、それぞれの基本を見分けます。
薬液注入工事では、周辺の地下水が薬液で汚染されていないかを確かめるため、注入箇所の近くに観測用の井戸を設けて水質を監視します。選択肢1はこの井戸を注入箇所から20m以内としていますが、地下水監視の井戸(観測井)は注入箇所からおおむね10m以内に少なくとも数か所設けるのが原則で、監視すべき範囲より距離が広く取られている点が誤りです。監視は注入中だけでなく、注入後も一定期間続けます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 注入箇所から20m以内に複数の井戸を設けて地下水を監視し、注入中だけでなく注入後も一定期間、地下水を監視する義務がある | ×(誤り) | 地下水監視の観測井は注入箇所からおおむね10m以内に設けるのが原則で、「20m以内」は距離が広すぎる。監視を注入後も続ける点は正しい |
| ⑵ 注入量500kℓ以上の大型の工事では、水ガラスの原料タンクと調合槽の間に流量積算計の設置が義務付けられ、これで水ガラスの使用量を確認する | ○(正しい) | 注入量が多い工事では流量積算計で水ガラスの使用量を管理するで正しい |
| ⑶ 25m以上の大深度の削孔では、ダブルパッカー工法のパーカッションドリルによる削孔よりも、二重管ストレーナー工法の方が削孔の精度は低い | ○(正しい) | 大深度ではロッドがたわみやすく、二重管ストレーナー工法の削孔精度が下がるで正しい |
| ⑷ 調合に使う水は原則として水道水を使用し、水道水が使えないときは水質基準のpHが5.8〜8.6の範囲内にある水を使用することが望ましい | ○(正しい) | 原則は水道水、代替は水質基準に適合する水を使うで正しい |
薬液注入工事の地下水監視は、注入箇所からおおむね10m以内に少なくとも数か所の観測井を設けて行うのが原則です。注入する前から水質を測っておき、注入中と注入後の一定期間まで継続して監視し、薬液による地下水の汚染がないかを確かめます。選択肢1は井戸を設ける範囲を注入箇所から20m以内としています。
地下水監視の観測井は注入箇所からおおむね10m以内が原則で、「20m以内」は距離が広すぎる点が誤りです。監視を注入後も一定期間続けるという記述そのものは正しく、間違っているのは井戸を設ける距離の数値だけです。数値の一部だけを差し替えて誤りを作る形なので、正しく見える文の中の距離に注意します。
問題:薬液注入工事の地下水監視では、注入箇所から20m以内に観測用の井戸を数か所設け、注入後も一定期間、地下水を監視する。
〇か×か。
答え:×
地下水監視の観測井は、注入箇所からおおむね10m以内に少なくとも数か所設けるのが原則です。注入後も一定期間監視する点は正しく、誤っているのは距離の数値です。
問題:薬液注入の材料の調合に使う水は、原則として水道水を使用し、水道水が使えないときは水質基準のpHが5.8〜8.6の範囲内にある水を使用することが望ましい。
〇か×か。
答え:〇
調合に使う水は原則として水道水を使います。水道水が使えない場合は、水質基準に適合する水を使うのが望ましいとされています。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。地下水監視の距離や監視期間は、上記の暫定指針等で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月
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