令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.65は、振動規制法が定める特定建設作業の届出に関する記述のうち、誤っているものを選ぶ問題です。届出の時期、届出事項、添付する書類、そして災害など緊急の場合の取り扱いを、それぞれ条文に照らして見分けます。
指定地域内で特定建設作業を行う者は、作業開始の7日前までに市町村長へ届け出るのが原則です。選択肢⑷は、災害その他非常の事態で緊急に作業を行う場合は「工事完成後に完了届を提出すれば足りる」としていますが、振動規制法第14条第2項は、事前に届け出られない緊急の場合でも、作業に着手したあとにできる限り速やかに届け出なければならないと定めています。届出そのものが免除されるのではなく、完成後の完了届で代える扱いも認められていない点が誤りです。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 特定建設作業を施工しようとする者が行う市町村長への実施の届出には、当該作業の場所の付近の見取図その他環境省令で定める書類を添付しなければならない | ○(正しい) | 見取図その他の書類の添付を義務づける規定(振動規制法第14条第3項)にそった記述で正しい |
| ⑵ 特定建設作業を施工しようとする者は、作業開始の日の7日前までに、氏名、工作物の種類、特定建設作業の種類、振動の防止の方法等を、市町村長に届け出なければならない | ○(正しい) | 作業開始7日前までの事前届出と届出事項を定める規定(振動規制法第14条第1項)で正しい |
| ⑶ 特定建設作業とは、建設工事として行われる作業のうち、その作業を開始した日に終わるものを除き、著しい振動を発生する作業であって政令で定めるものをいい、実施には市町村長への届出が必要である | ○(正しい) | 特定建設作業の定義(振動規制法第2条第3項)にそった記述で、届出が必要という点も正しい |
| ⑷ 市町村長への実施の届出は、災害その他非常の事態の発生により特定建設作業を緊急に行う必要がある場合は、工事完成後に完了届を提出すれば足りる | ×(誤り) | 緊急で事前に届け出られない場合も、作業に着手したあとできる限り速やかに届け出る義務があり(第14条第2項)、工事完成後の完了届で足りるわけではない |
特定建設作業の届出は、作業開始の7日前までに行うのが原則です。ただし、災害その他非常の事態が起きて緊急に作業を行う必要がある場合は、7日前という事前の届出が間に合いません。この場合を想定して、振動規制法第14条第2項は、緊急のため事前に届け出られなかった者に対し、あらためて届け出る義務を課しています。
選択肢⑷は、緊急の場合は「工事完成後に完了届を提出すれば足りる」としています。災害など緊急の場合でも届出は免除されず、事前に出せないぶんを作業に着手したあとできる限り速やかに届け出なければなりません。工事が完成してから完了届を出せばよいという扱いは条文になく、届出の時期を後ろへずらして書き換えた点が誤りです。なお、届出先を市町村長とする点や、添付書類として付近の見取図が必要となる点は、緊急の場合でも通常と変わりません。
問題:災害その他非常の事態の発生により特定建設作業を緊急に行う必要がある場合は、市町村長への実施の届出は、工事完成後に完了届を提出すれば足りる。
〇か×か。
答え:×
緊急のため事前に届け出られない場合でも、作業に着手したあとできる限り速やかに届け出なければなりません(振動規制法第14条第2項)。工事完成後の完了届で足りるわけではありません。
問題:指定地域内で特定建設作業を施工しようとする者は、当該作業の開始の日の7日前までに、環境省令で定めるところにより市町村長に届け出なければならない。
〇か×か。
答え:〇
特定建設作業の実施は、作業開始の7日前までに市町村長へ届け出るのが原則です(振動規制法第14条第1項)。氏名や工作物の種類、振動の防止の方法などを届け出ます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。条文は e-Gov 法令検索の振動規制法で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月