令和7年度(2025年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題A)No.66は、港則法令上、港長の許可又は届出に関する記述のうち、正しいものを選ぶ問題です。危険物の荷役、私設信号、竹木材の水上卸、船舶の入港・出港について、港長の許可を受けるのか、港長へ届け出れば足りるのかを見分けます。
港則法は、行為の重さに応じて港長の許可と港長への届出を使い分けます。
問われるのは、どの行為がどちらの手続かです。
引っかけは、その2つを入れ替える形で作られています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(正しい記述)
| 選択肢 | 許可か届出か | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 船舶は、特定港において危険物の積込、積替又は荷卸をするには、港長に届け出なければならない | ×(誤り) | 危険物の積込・積替・荷卸は「届け出」ではなく港長の許可が必要(第23条)で、許可と届出が逆 |
| ⑵ 特定港内において竹木材を船舶から水上に卸そうとする者は、港長の許可を受けなければならない | ○(正しい) | 竹木材を水上に卸すこと・いかだの係留運行は港長の許可が必要(第34条)で、記述どおり正しい |
| ⑶ 特定港内において使用すべき私設信号を定めようとする者は、港長に届け出なければならない | ×(誤り) | 私設信号を定めようとする者も「届け出」ではなく港長の許可が必要(第29条) |
| ⑷ 船舶は、特定港に入港したとき又は特定港を出港しようとするときは、港長の許可を受けなければならない | ×(誤り) | 特定港への入港・出港は「許可」ではなく港長への届出で足りる(第4条) |
この問題は、港則法で港長の許可を要する行為と、港長への届出で足りる行為を取り違えさせる引っかけです。船舶がぶつかったり火災が起きたりと、他の船の安全に直接影響する行為は、あらかじめ港長が可否を審査する許可制にしています。危険物の荷役、私設信号を定めること、竹木材の水上卸やいかだの係留運行がこれにあたります。これに対し、入港・出港は港長がその動きを把握できれば足りるため、届出で済みます。
| 行為 | 手続 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 危険物の積込・積替・荷卸 | 港長の許可 | 港則法第23条 |
| 私設信号を定める | 港長の許可 | 港則法第29条 |
| 竹木材の水上卸・いかだの係留運行 | 港長の許可 | 港則法第34条 |
| 特定港への入港・出港 | 港長への届出 | 港則法第4条 |
選択肢⑵の竹木材の水上卸は、正しく港長の許可としています。同じ第34条のいかだの係留・運行も許可です。
⑴の危険物の荷役と⑶の私設信号は、本来は許可なのに「届け出」と書かれ、重い手続を軽い手続に落としています。
逆に⑷の入港・出港は、本来は届出で足りるのに「許可」と書かれ、軽い手続を重い許可にすり替えています。
どちらの向きの入れ替えも誤りです。
問題:特定港内において竹木材を船舶から水上に卸そうとする者は、港長の許可を受けなければならない。
〇か×か。
答え:〇
竹木材を船舶から水上に卸そうとする者、いかだをけい留し又は運行しようとする者は、港長の許可を受けなければなりません(港則法第34条)。届出ではなく許可です。
問題:船舶は、特定港に入港したとき又は特定港を出港しようとするときは、港長の許可を受けなければならない。
〇か×か。
答え:×
特定港への入港・出港は、港長への届出で足ります(港則法第4条)。許可ではありません。危険物の荷役や私設信号などの許可と取り違えないよう注意します。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。条文は e-Gov 法令検索の港則法で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月