ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 No.26を解説、ケーソン式混成堤の施工

令和5年度(2023年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.26は、ケーソン式混成堤の施工に関する⑴〜⑷の記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。ケーソンのえい航・据付け・中詰め・蓋コンクリートという一連の手順を、順番と作業のスピードまで押さえているかが問われます。

この問題のポイント

据え付けたケーソンは、空洞のままだと軽くて波に動かされやすいので、据付け後は速やかに中詰めして質量を増し、安定させます。選択肢2は中詰めを「できるだけゆっくり行う」としており、スピードの向きが逆です。据付け(注水を止めて潜水士が位置決め)、えい航(波の静かなときに引き船で運ぶ)、蓋コンクリート(中詰め材の洗い出し防止)はいずれも正しい記述で、中詰めを急ぐか待つかだけが分かれ目になります。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(適当でない記述)

各記述の正誤

記述正誤解説
⑴ 底面が据付け面に近づいたら注水を一時止め、潜水士が正確な位置を決めたのち、再び注水して据え付ける正しい着底直前は注水を止めて潜水士が位置決めし、再注水で据え付ける
⑵ 据え付けたケーソンは、できるだけゆっくり中詰めを行って質量を増し、安定性を高める×(誤り)中詰めは「ゆっくり」ではなく速やかに行い、素早く安定させる
⑶ 波が静かなときを選び、ケーソンにワイヤをかけて引き船で現場までえい航する正しい浮かせたケーソンを静穏時に引き船でえい航する
⑷ 中詰め後は、波で中詰め材が洗い出されないよう、ケーソンの蓋となるコンクリートを打設する正しい蓋コンクリートで中詰め材の流出を防ぐ

選択肢2のポイント(ここが誤り)

据え付けた直後のケーソンは内部が空洞で質量が小さく、波や潮流を受けると移動・転倒しやすい不安定な状態です。そこで砂・砂利・コンクリートなどを詰めて重量を増し、安定を確保します。この中詰めは、据付け後に速やかに行うのが正しく、「できるだけゆっくり」では波にさらわれる危険が長引きます。選択肢2は作業のスピードを逆に述べており、これが誤りです。

⑴の据付け(着底直前に注水を止め、潜水士が位置を決めてから再注水)、⑶のえい航(波の静かなときに引き船で運搬)、⑷の蓋コンクリート(中詰め材の洗い出し防止)は、いずれも実際の手順どおりで正しい記述です。したがって適当でないものは選択肢2です。

覚え方

  • 据付け後の中詰めは「速やかに」(ゆっくりは誤り)=空洞のうちは波に弱いので急いで重くする
  • 施工の順番=えい航 → 据付け(注水一時停止+潜水士が位置決め+再注水) → 中詰め → 蓋コンクリート
  • 中詰め=質量を増して安定/蓋コンクリート=中詰め材の洗い出し防止

理解度チェック

問題:据え付けたケーソンは、できるだけゆっくりケーソン内部に中詰めを行って、質量を増し安定性を高める。

〇か×か。

答え:×

据付け直後のケーソンは空洞で軽く不安定なため、中詰めは速やかに行って早く重くし、安定させます。「できるだけゆっくり」が誤りです。

問題:ケーソンの底面が据付け面に近づいたら注水を一時止め、潜水士によって正確な位置を決めたのち、ふたたび注水して据え付ける。

〇か×か。

答え:

着底直前は注水を止め、潜水士が水中で正確に位置を決めてから再注水して据え付けます。正しい手順です。

令和5年度(後期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和5年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木) 問題」
  • ケーソン式混成堤の施工手順(えい航→据付け〔注水一時停止・潜水士による位置決め・再注水〕→中詰め〔据付け後速やかに・砂・砂利・コンクリート等で質量を増し安定〕→蓋コンクリート〔中詰め材の洗い出し防止〕)

※ 問題文は転載していません。港湾工事の施工手順は、港湾の施設の技術上の基準等で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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