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令和6年度(前期)2級土木施工管理技士 No.19を解説、コンクリートの劣化機構

令和6年度(2024年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.19は、コンクリートの劣化機構に関する記述のうち、適当でないものを選ぶ問題です。4つのうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

選択肢4は「化学的侵食」としていますが、その説明(骨材中のシリカ分がセメント中のアルカリ分と化学反応を生じる)はアルカリシリカ反応の内容です。化学的侵食は、酸や硫酸塩などがコンクリートを溶かしたり膨張させたりする劣化なので、劣化機構の名前と説明が食い違っており適当でありません。

中性化・塩害・疲労の説明は、いずれも適当です。適当でないのは選択肢4です。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(適当でない記述)

各選択肢の適否

選択肢適否解説
1 中性化は、コンクリートのアルカリ性が空気中の炭酸ガスの侵入等により失われていく現象適当炭酸ガスでアルカリ性が失われる
2 塩害は、コンクリート中の鋼材の腐食が塩化物イオンにより促進され、ひび割れや剥離等を引き起こす現象適当塩化物イオンで鋼材腐食が進む
3 疲労は、荷重が繰返し作用することで、微細なひび割れが発生し、やがて大きな損傷になる現象適当繰返し荷重で損傷が進む
4 化学的侵食は、骨材中のシリカ分がセメント中のアルカリ分と化学反応を生じ、ひび割れや崩壊を引き起こす現象適当でない(正解)これはアルカリシリカ反応の説明(化学的侵食は酸・硫酸塩などによる劣化)

選択肢4のポイント(適当でない記述)

選択肢4の説明「骨材中のシリカ分がセメント中のアルカリ分と化学反応を生じる」は、アルカリシリカ反応(アルカリ骨材反応)の内容です。反応でできるゲルが水を吸って膨張し、コンクリートにひび割れを起こします。

一方、化学的侵食は、酸や硫酸塩などの化学物質がコンクリートに作用し、水和物を分解・溶出させたり膨張させたりして劣化させる現象です。劣化機構の名前(化学的侵食)と説明(アルカリシリカ反応)が食い違っています。化学的侵食は酸・硫酸塩による劣化、シリカ分とアルカリ分の反応はアルカリシリカ反応、と区別します。

覚え方

  • 骨材のシリカ分+セメントのアルカリ分の反応=アルカリシリカ反応(化学的侵食ではない)
  • 化学的侵食=酸・硫酸塩などがコンクリートを溶かす・膨張させる劣化
  • 中性化=炭酸ガスでアルカリ性が失われる
  • 塩害=塩化物イオンで鋼材の腐食が進む/疲労=繰返し荷重で損傷

理解度チェック

問題:化学的侵食は、骨材中のシリカ分がセメント中のアルカリ分と化学反応を生じ、ひび割れや崩壊を引き起こす現象である。

〇か×か。

答え:×

これはアルカリシリカ反応の説明です。化学的侵食は、酸や硫酸塩などによる劣化です。

問題:中性化は、コンクリートのアルカリ性が空気中の炭酸ガスの侵入等により失われていく現象である。

〇か×か。

答え:

中性化は、空気中の炭酸ガスの侵入でコンクリートのアルカリ性が失われる現象です。適当な記述です。

令和6年度(前期)2級土木施工管理技士 第一次検定 過去問解説 一覧へ

出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和6年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期・種別:土木) 問題」
  • コンクリートの劣化機構(中性化・塩害・疲労・化学的侵食・アルカリシリカ反応):コンクリート標準示方書[維持管理編]にもとづく

※ 問題文は転載していません。各劣化機構の詳細は最新の示方書・便覧で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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