ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度(後期)2級土木施工管理技士 No.21を解説、河川護岸の構造や機能

令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.21は、河川護岸の構造や機能に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

この年の4つの記述は、3つがどこを守る護岸かという役割の話で、1つだけどの材料で覆うかという材料選定の話です。役割の3つは正しく書かれていて、材料選定の1つがずれています。

法覆工に使う間知ブロックは、法勾配が急で流速が大きい場所に用いる積み方です。法勾配が緩く流速が小さい場所では、平らに敷き並べるコンクリートブロック張工を使います。選択肢3は、この関係が逆に書かれています。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(適当でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1 高水護岸は、複断面の河川において高水時に表法面を保護する○(正しい)洪水時の堤防の保護が目的。高水敷のある複断面で設ける
2 低水護岸は、低水路を維持し、高水敷の洗掘等を防止する○(正しい)低水路の流れを安定させ、高水敷の洗掘を防ぐ
3 法覆工は、法勾配が緩く流速が小さな場所では間知ブロックで施工する×(適当でない)間知ブロックは法勾配が急で流速が大きい場所に用いる
4 根固工は、急流河川の水衝部等で河床洗掘を防ぎ、基礎工等を保護する○(正しい)基礎工の前に置き、前面の河床洗掘を防いで基礎工を安定させる

選択肢3のポイント(ここが誤り)

法覆工は護岸の表面を覆う部分で、そののり面の勾配と流れの強さに合う材料を選びます。ブロックには平らに敷き並べる張りブロックと、勾配の急な面に積み上げる積みブロックがあり、間知ブロックは後者の積み方で、法勾配が急で流速が大きい場所に使います

法勾配が緩く流速が小さい場所は、張りブロックであるコンクリートブロック張工の受け持ちです。選択肢3は、間知ブロックを緩い勾配・小さい流速の側に置いたところが誤りになります。同じ引っかけは令和8年度前期No.21でも、間知ブロック積工を主語にして出ています。

護岸はどこを守るのか

残り3つの記述は、護岸の部位ごとの役割です。守る対象で分けると混同しにくくなります。

名称守る対象設ける場所
高水護岸洪水時の堤防(表法面)高水敷のある複断面の河川
低水護岸低水路の河岸と高水敷低水路の河岸
法覆工のり面そのもの護岸の表面(勾配と流速で材料を選ぶ)
根固工基礎工の前面の河床水衝部など洗掘の著しい場所

高水護岸と低水護岸は、名前が水位を指しているのではなく、守る場所を指しています。高水護岸は堤防を、低水護岸は低水路の河岸を守ります。

覚え方

  • 間知ブロック=積む=急勾配・流速大。コンクリートブロック張工=張る=緩勾配・流速小
  • 高水護岸=洪水時に堤防を守る、低水護岸=低水路の河岸と高水敷を守る
  • 根固工=基礎工の前面の河床を守る。水衝部など洗掘の著しい場所に置く
  • 「緩やか」「急」と「張り」「積み」の入れかえが引っかけ

理解度チェック

問題:法覆工は、法勾配が緩く流速が小さな場所では間知ブロックで施工する。

〇か×か。

答え:×

間知ブロックは法勾配が急で流速が大きい場所に用います。緩い勾配・小さい流速では、コンクリートブロック張工を使います。

問題:低水護岸は、低水路を維持し、高水敷の洗掘等を防止するために施工する。

〇か×か。

答え:

低水護岸は低水路の河岸に設け、流れを安定させて高水敷が削られるのを防ぎます。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期) 問題」および公式正答
  • 張りブロックと積みブロックの区別(勾配による使い分け):丸治コンクリート工業所「張り?積み?ブロック」(maruji.com
  • 高水護岸・低水護岸の役割:コトバンク「高水護岸」(kotobank.jp
  • 根固工の役割:施工の神様「根固工」(sekokan-navi.jp

※ 問題文・図は転載していません。護岸の構造と機能は上記の資料で照合しています。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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