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令和7年度(後期)2級土木施工管理技士 No.22を解説、砂防堰堤の根入れと各部

令和7年度(2025年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.22は、砂防堰堤に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

この年の4つは、2つが各部の役割、2つが具体的な寸法です。役割の2つは正しく、寸法のうち根入れの数値がずれています。

堤体基礎の根入れは、基礎地盤が岩盤の場合で1m以上、砂礫の場合で2m以上とするのが標準です。選択肢2の「岩盤の場合は0.5m以上」では足りません。

もう一つの寸法である下流の法勾配は、一般に1:0.2を標準とするので、選択肢4は合っています。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢2(適当でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1 側壁護岸は、越流部からの落下水が左右の法面を侵食するのを防ぐ○(正しい)前庭保護工の一つで、両岸の法面を落下水の侵食から守る
2 堤体基礎の根入れは、基礎地盤が岩盤の場合は0.5m以上×(適当でない)岩盤の場合は1m以上が標準。砂礫の場合は2m以上
3 袖は、土石等の流下による衝撃に対して強固な構造とする○(正しい)袖は洪水を越流させないのが原則で、衝撃で壊れない構造にする
4 本堰堤下流の法勾配は、一般に1:0.2程度○(正しい)落下する砂礫の衝撃と摩耗を考え、垂直に近い勾配にする

選択肢2のポイント(ここが誤り)

砂防堰堤の基礎は、下流側の河床が洗掘されても堤体が浮き上がらないよう、地盤に食い込ませます。この食い込ませる深さが根入れです。岩盤の場合の根入れは1m以上で、0.5m以上では足りません

砂礫の場合はさらに深い2m以上とします。岩盤より砂礫のほうが洗掘されやすく、風化や不均質さも大きいためです。地盤が硬いほど根入れは浅くてすみ、軟らかいほど深く必要になる、という向きで押さえておくと、数値を忘れても大小で判断できます。

砂防堰堤で覚える寸法と役割

この問題で出た数値と、各部の役割をまとめます。

項目基準・役割
基礎の根入れ(岩盤)1m以上
基礎の根入れ(砂礫)2m以上
本堰堤下流の法勾配一般に1:0.2を標準
洪水を越流させない。土石の衝撃で壊れない強固な構造
側壁護岸越流部からの落下水による両岸法面の侵食を防ぐ

下流の法勾配が垂直に近いのは、落ちてくる砂礫が堤体をこすらないようにするためです。逆に上流側は堆砂を受け止めるので、下流ほど立ててはいません。

覚え方

  • 根入れは岩盤で1m以上、砂礫で2m以上。硬い地盤ほど浅く、軟らかいほど深い
  • 下流の法勾配は1:0.2。落下する砂礫の衝撃と摩耗を避けるため垂直に近い
  • 袖=越流させない。土石の衝撃に耐える強固な構造
  • 側壁護岸=落下水から両岸の法面を守る。前庭保護工の一つ

理解度チェック

問題:砂防堰堤の堤体基礎の根入れは、基礎地盤が岩盤の場合は0.5m以上とするのが通常である。

〇か×か。

答え:×

岩盤の場合は1m以上が標準です。砂礫の場合はさらに深く、2m以上とします。

問題:本堰堤下流の法勾配は、一般に1:0.2程度としている。

〇か×か。

答え:

落下する砂礫による衝撃と摩耗を避けるため、垂直に近い1:0.2を標準とします。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期) 問題」および公式正答
  • 基礎の根入れ(岩盤1m以上・砂礫2m以上)、下流法勾配1:0.2、袖の構造、前庭保護工の構成:土木用語のメモ【砂防編①】砂防えん堤(ameblo.jp/uegyosei)=国土交通省の砂防関係設計要領にもとづく記述
  • 砂防えん堤の設計基準の原典:国土交通省「砂防基本計画策定指針」「砂防関係事業設計要領」、各都道府県「土石流・流木対策えん堤」設計資料

※ 問題文・図は転載していません。数値は上記で照合していますが、基準の改定で変わることがあるため、最新の設計要領もあわせて確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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