ゼロから学ぶ土木施工管理

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令和7年度 2級土木施工管理技士 No.22を解説、砂防堰堤の各部の役割

令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.22は、砂防堰堤(砂防えん堤)に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も適当なものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、砂防堰堤の基礎地盤と、各部(水抜き・水通し・前庭保護工)が何のためにあるのかという基本を問うものです。砂防堰堤は強い水圧や落下水を受けるため、安全性の面から基礎を岩盤に置くのが望ましく、これを述べた記述が唯一適当な肢になります。

引っかけの核心は1点、各部の役割の取り違えです。水抜き・水通し・前庭保護工に、本来は別の部位(副堰堤・水叩きなど前庭保護工側)が担う役割をすり替えた記述が混ぜてあり、役割を正しく対応づけられるかが分かれ目になります。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(最も適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)砂防堰堤は、安全性等の面から強固な岩盤に施工するのが望ましい(基礎地盤は原則として岩盤)
2×(誤り)水抜きは施工中の流水処理や堆砂後の浸透水・水圧の軽減のために設ける。落下水の衝撃緩和は前庭保護工側の役割
3×(誤り)水通しは越流部で、対象とする流量を安全に流下させる断面。流水の切換え・水圧軽減は水抜きの役割
4×(誤り)前庭保護工は下流河床の洗掘・摩耗を防ぐ構造物。土石流の直撃を受け止めるのは本堰堤

選択肢2?4は、砂防堰堤の各部に本来とは別の役割をあてはめた記述で誤りです。基礎を強固な岩盤に置くのが望ましいとした選択肢1だけが適当です。

選択肢2・3・4のポイント(ここが誤り)

砂防堰堤は、本堰堤・副堰堤・水叩き・水通し・水抜き・前庭保護工といった部位が役割を分担します。誤りの3肢は、この役割を1つずつ入れ替えています。

  • 選択肢2(水抜き):水抜きは施工中の流水処理や、堆砂後に堤体へかかる浸透水・水圧を軽減するための穴です。落下水の衝撃をやわらげる役目は、前庭保護工(副堰堤・水叩きなど)が担うため、衝撃緩和・洗掘防止を水抜きの役割とするのは誤りです。
  • 選択肢3(水通し):水通しは堰堤上部の越流部で、対象とする流量を安全に流下させる断面です。流水の切換えや堆砂後の水圧軽減は水抜きの役割であり、水通しと水抜きの役割をすり替えている点で誤りです。
  • 選択肢4(前庭保護工):前庭保護工は、越流した落下水・落下砂礫による下流河床の洗掘や堰堤基礎の破壊を防ぐ構造物(副堰堤・水叩きなど)です。土石流の直撃を受け止めるのは本堰堤であり、その役割を前庭保護工とするのは誤りです。

一方、選択肢1の基礎地盤については、堰堤は大きな水圧や落下水を受けるため、安全性等の面から原則として強固な岩盤に施工するのが望ましく、これが唯一適当な記述です。

覚え方

  • 基礎は原則「岩盤」に置く(安全性・支持力の確保)
  • 水通し=越流させる/水抜き=水を抜いて水圧を軽減(この2つを取り違えさせる)
  • 前庭保護工(副堰堤・水叩き)=落下水の衝撃緩和・下流の洗掘防止
  • 土石流を正面で受け止めるのは本堰堤。前庭保護工は受け止め役ではない

理解度チェック

問題:砂防堰堤の水抜きは、堰堤を越流した落下水の衝撃を緩和し、下流の洗掘を防ぐために設ける。

〇か×か。

答え:×

水抜きは施工中の流水処理や堆砂後の浸透水・水圧の軽減のために設けます。落下水の衝撃緩和や下流の洗掘防止は、前庭保護工(副堰堤・水叩きなど)の役割です。

問題:砂防堰堤の基礎地盤は、安全性等の面から原則として強固な岩盤に施工することが望ましい。

〇か×か。

答え:

堰堤は大きな水圧や落下水を受けるため、基礎は原則として岩盤に置きます。礫盤など岩盤以外の場合は堰堤高を抑えるなどの配慮が必要になります。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期) 問題」
  • 砂防堰堤の基礎・各部の役割:河川砂防技術基準、砂防えん堤の設計(国土交通省・各都県 砂防設計マニュアル)

※ 問題文は転載していません。数値・手順は標準的な内容で、最新の基準・指針で確認してください。

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

この記事を書いた人

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や河川砂防の技術基準に照らして整理しています。

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