令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.32は、鉄道の軌道の施工に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も適当でないものを1つ選びます。
この問題は、軌道を構成するバラスト道床・路床・まくらぎ・道床砕石それぞれの役割と特徴を問うものです。各部材の説明はおおむね素直ですが、バラスト道床の保守について「不要」と言い切る肢が混ざっており、長所だけを並べて油断させる作りになっています。
引っかけの核心は1点、バラスト道床の保守の要否です。安価で施工しやすいという長所は正しい一方、列車荷重で軌道に狂いが生じるため、定期的な修正・修復が必要かどうかが問われます。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も適当でない記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 道床砕石は、強固で耐摩耗性に優れ、単位容積質量の大きい良質な砕石を用いる |
| 2 | ×(誤り) | バラスト道床は安価で施工・保守は容易だが、定期的な軌道の修正・修復は「必要」(不要は誤り) |
| 3 | ○(正しい) | 路床は表面に排水用の横断勾配を設け、玉石や木根などを除去して軌道を安全に支持する |
| 4 | ○(正しい) | まくらぎは、レールを介して伝わる列車荷重を支持し、十分な強度と耐用年数を持つものを用いる |
選択肢2が、バラスト道床について「定期的な軌道の修正・修復は不要」とした点で誤りで、実際は列車荷重で軌道狂いが生じるため定期的な修正・修復(保守)が必要です。
バラスト道床は、まくらぎの下に砕石(バラスト)を一定の厚さに敷き詰めた道床です。建設費が安く施工しやすいうえ、列車荷重を路盤へ広く分散して伝え、振動を吸収し、排水もよいという長所があります。この前半部分は正しい記述です。
問題は後半です。バラスト道床は列車が繰り返し通過するたびに砕石が動き、まくらぎが沈下したりレールの高さや左右の位置がずれたりして軌道狂いが生じます。砕石自体も摩耗して細かくなり路盤に沈み込みます。そのため、突き固め(マルチプルタイタンパによる整正)やバラストのふるい分け・更新といった定期的な保守を前提とする構造です。
選択肢2は、この保守を「定期的な軌道の修正・修復は不要」としており、ここが最も適当でない記述です。安価で施工・保守が容易という長所と、保守そのものが不要という記述は別物で、長所を並べた直後に「不要」を紛れ込ませて取り違えを誘う型です。長所の正しさにつられて見落とさないように、保守は必要と押さえます。
問題:バラスト道床は、安価で施工や保守が容易なので、定期的な軌道の修正・修復は不要である。
〇か×か。
答え:×
安価で施工しやすい点は正しいものの、列車荷重で軌道狂いが生じるため、突き固めなどの定期的な修正・修復(保守)が必要です。
問題:バラスト道床に用いる道床砕石は、強固で耐摩耗性に優れ、単位容積質量の大きいものを使う。
〇か×か。
答え:〇
道床砕石は列車荷重と摩耗に耐える必要があるため、堅く靭性に富み、密度(単位容積質量)の大きい良質な砕石を用います。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。数値・手順は標準的な内容で、最新の基準・標準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月