ゼロから学ぶ土木施工管理

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鉄道の軌道は過去問でどう問われる?道床バラストとカントの引っかけ整理

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道床バラストは、同じ大きさの石?いろいろな大きさの石?答えはいろいろな大きさです。粒の大きさを変えてかみ合わせ、ずれにくくします。1級・2級で毎年問われる定番なので、年度別の問われ方を見ておきましょう。

この記事の要点

軌道は、レール・まくらぎ・道床(バラスト)からなります。

曲線部ではカントで外側のレールを高くします。構成の役割と、過去問での問われ方を年度別に押さえます。

鉄道の列車が走る道を軌道といいます。軌道の各部の役割と、曲線部のカントが、試験でよく問われます。

軌道はレール・まくらぎ・道床(バラスト)からなり、曲線部ではカントで外側のレールを高くします。

軌道の構成

軌道は、下から路盤・道床・まくらぎ・レールが重なってできています。

鉄道の軌道の構成(レール・まくらぎ・道床バラスト・路盤)の断面模式図 路盤 道床バラスト まくらぎ レール
軌道の構成の模式図(寸法は実物どおりではありません)。路盤の上に道床バラスト、まくらぎ、レールが重なります。

レール

レールは、列車の車輪が直接乗って走る鋼の部材です。列車の荷重を受けて、まくらぎへ伝えます。

まくらぎ

まくらぎは、レールを強固に締結して支える部材です。レールから受けた荷重を道床に伝えます。十分な強度があり、耐用年数の長いものがよいとされます。

道床バラスト

道床バラストは、まくらぎの下に敷く砕石です。まくらぎの荷重を分散して路盤に伝え、軌道が変形したときは突き固め(つき固め)で補修します。石どうしのかみ合いをよくするため、単一の粒径ではなく、粒径の異なる材料を用います。材料は、単位容積重量や安息角(せん断抵抗角)が大きく、吸水率が小さい、かみ合いのよい砕石が適しています。

カントとスラック

カントは、曲線部で車両が外側に転倒するのを防ぎ、乗り心地をよくするために、内側のレールよりも外側のレールを高くすることです。曲線を速く曲がるときの外向きの力に対抗します。

スラックは、曲線部で列車の通過を円滑にするために、軌間(左右レールの間隔)を少し広げる量です。外側を高くするのがカント、軌間を広げるのがスラックで、両者を取り違えないようにします。

軌道の種類

軌道には、道床にバラストを用いる有道床軌道と、保守の手間を減らした省力化軌道(スラブ軌道など)があります。省力化軌道は、路盤や盛土の沈下で軌道が変形しても、締結装置で高さを調整して補修できるため、有道床軌道に比べて補修が容易です。なお、バラスト道床は安価で施工しやすい一方、列車の通過で変位するため、定期的な修正・修復(保守)が必要です。軌道変位の検測など維持管理は鉄道の軌道の維持管理にまとめています。

混同しやすい用語

有道床軌道 と 省力化軌道

どちらも軌道ですが、道床のつくりと保守の手間が違います。有道床軌道は、砕石の道床(バラスト)を用い、変形したら突き固めて補修します。省力化軌道は、コンクリートの軌道スラブなどを用い、締結装置の高さ調整で補修するため、保守の手間が少なくてすみます。バラストで支えるのが有道床、保守を減らしたのが省力化、と見分けられます。

過去問でどう問われたか

鉄道の軌道は、平成26年度から令和8年度まで、2級でほぼ毎年問われています。引っかけは、道床バラストの材料と、カント・スラックなどの用語です。

  • ①道床バラストの材料(単一粒径か、粒径の異なる材料か/単位容積重量・安息角・吸水率の大小)
  • ②用語の取り違え(カントとスラック、軌間など)
  • ③施工・保守(路盤の排水勾配、バラスト道床の保守の要否)
年度・級・No.問われ方/引っかけ
令和8年度 2級 No.32軌道の施工。道床内の水を排除するため「路盤面を水平に仕上げる」とするのは誤り(横断勾配をつけて排水する)
令和7年度 2級 No.32バラスト道床を「定期的な軌道の修正・修復は不要」とするのは誤り(安価で施工は容易だが、保守は必要)
令和5年度 2級(後期) No.27軌道用語。「スラック=軌間を縮小する量」とするのは誤り(曲線部で軌間を広げる量)。カントは外側レールを高くすること
令和5年度 2級(前期) No.27道床バラスト材料。「単位容積質量やせん断抵抗角が小さい砕石」を選ぶとするのは誤り(大きいものを選ぶ)
令和3年度 2級 No.27道床バラスト材料。「単位容積重量や安息角が小さく、吸水率が大きい」材料とするのは誤り(大きく・吸水率が小さい材料がよい)
平成26年度 2級 No.27道床バラストに「単一な粒径の材料を用いる」とするのは誤り(粒径の異なる材料でかみ合わせる)←核心

くり返し問われる核心は道床バラストの材料です。道床バラストに「単一の粒径」「単位容積重量や安息角が小さく、吸水率が大きい材料」を使うとする記述は誤りです。道床バラストは、粒径が異なり、単位容積重量・安息角が大きく、吸水率が小さい、かみ合いのよい砕石を用います。

用語では、カントは外側レールを高くすること、スラックは曲線部で軌間を広げることです。この2つを入れ替える記述が引っかけです。

理解度チェック

問題:道床バラストは、かみ合いをよくするため、単一の粒径の材料を用いる。

〇か×か。

答え:×

道床バラストは粒径の異なる材料を用います。かみ合いをよくして、ずれにくくするためです(平成26年度 2級 No.27)。

問題:カントとは、曲線部で外側に転倒するのを防ぐため、内側のレールよりも外側のレールを高くすることである。

〇か×か。

答え:

カントは曲線部で外側のレールを高くし、車両の転倒を防いで乗り心地をよくします。

問題:スラックとは、曲線部で軌間を縮小する量のことである。

〇か×か。

答え:×

スラックは、曲線部で軌間を少し広げる量です。縮小ではありません(令和5年度 2級 No.27)。

まとめ

軌道は、レール・まくらぎ・道床(バラスト)からなり、曲線部ではカントで外側のレールを高くします。

道床バラストは、かみ合いをよくするため粒径の異なる材料を用い、カントは外側レールを高くするのが要点です。

道床バラストの材料や、カントとスラックの取り違えが、過去問でよく問われます。

参考資料

  • 国土交通省「鉄道に関する技術上の基準」関連資料
  • 鉄道総合技術研究所「鉄道構造物等設計標準(軌道)」
  • 過去問の問われ方は、全国建設研修センター公表の試験問題(2級・平成26年度?令和8年度)にもとづきます(問題文は転載せず論点のみ記載)。

※ 軌道の構成・種類は標準的な内容です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

この記事を書いた人

ゼロから学ぶ土木施工管理 編集部

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

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