ゼロから学ぶ土木施工管理

ゼロから学ぶ土木施工管理
  1. HOME > 専門土木 > フローティングクレーンとは?

フローティングクレーンとは?起重機船による一括架設

けんせつる

けんせつる

フローティングクレーンって、ふつうのクレーンと何が違うの?

橋桁の一括架設ってどうやるの?

この記事の要点

フローティングクレーン(起重機船)は、台船や船体に大型クレーンを載せて、海上で重量物を吊り上げる設備です。

橋桁を組み立ててからまるごと吊り上げる一括架設や、ケーソンの吊上げ・据付に使われます。陸上のクレーンではできない海上の大物が運べます。

海や川の上で大きな橋桁やケーソンを据えるには、陸上のクレーンでは届きません。そこで使うのが、船にクレーンを載せたフローティングクレーンです。

フローティングクレーンとは、台船や船体に大型クレーンを搭載し、海上で重量物を吊り上げる揚重設備(起重機船)です。

水に浮いて移動できるので、海上や河口での大きな構造物の架設・据付に向いています。大型のものは、二隻で一度に7,000トンもの重量を吊り上げられます。

主な使い方

フローティングクレーン(模式図) 台船(起重機船) 橋桁・ケーソン 大型クレーンで吊り上げ
フローティングクレーン(模式図)。水に浮く台船の上のクレーンで、橋桁やケーソンを吊り上げます。寸法は実物どおりではありません。
使い方 内容
橋桁の一括架設 工場などで組み立てた橋桁を、起重機船でまるごと吊り上げて架ける
ケーソンの据付 ケーソンを吊り上げて進水させ、所定の位置に据え付ける

橋桁の一括架設では、桁下に支柱を組む必要がなく短時間で架けられます。鋼橋の架設工法のうち、海上で使う代表的な方法です。ケーソンの据付にも使われます。

混同しやすい用語

ベント式・片持ち式架設との違い

ベント式は桁下に仮の支柱(ベント)を立てて橋桁を組み、片持ち式は架けた桁から先へ張り出して組みます。フローティングクレーンによる一括架設は、海上で起重機船が橋桁をまるごと吊って架けるので、桁下の支柱が不要です。場所(海上か陸上か)で使い分けます。

過去問での問われ方

鋼橋の架設工法として問われます。過去問では、フローティングクレーンによる一括架設工法は、組み立てられた橋桁を起重機船でつり上げて架設する、という形で出ています。

フローティングクレーンは起重機船で、橋桁を一括架設したりケーソンを吊って据え付けたりする海上の設備です。陸上の架設方法(ベント式・片持ち式)と混同しないことに注意します。

理解度チェック

問題:フローティングクレーンによる一括架設工法は、組み立てた橋桁を起重機船でつり上げて架設する。

〇か×か。

答え:

海上で起重機船が橋桁をまるごと吊り上げて架けるため、桁下の支柱が不要です。

問題:フローティングクレーンは陸上専用のクレーンで、海上の作業には使えない。

〇か×か。

答え:×

逆です。船に載った海上用の揚重設備(起重機船)で、海上や河口の重量物を扱います。

問題:フローティングクレーンは、ケーソンの吊上げ・据付にも使われる。

〇か×か。

答え:

起重機船でケーソンを吊り上げて進水させ、所定の位置に据え付けます。

まとめ

フローティングクレーンは、船に大型クレーンを載せた起重機船で、海上の重量物を吊り上げます。

橋桁の一括架設やケーソンの据付に使い、桁下の支柱が要らないのが特徴です。

あわせて鋼橋の架設工法、ケーソンの施工も確認すると、架設と据付がつながります。

参考資料

  • 日本港湾協会「港湾の施設の技術上の基準・同解説」
  • 日本道路協会「道路橋示方書」(架設)

※ 能力・用途は標準的な考え方です。条件により変わるため、最新の資料で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

このサイトについて

Topへ >>

  1. HOME > 専門土木 > フローティングクレーンとは?