ゼロから学ぶ土木施工管理

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トラベラークレーンとは?桁上を移動する張出し架設

けんせつる

けんせつる

トラベラークレーンって、どこに置いて使うクレーン?

フローティングクレーンとは何が違うの?

この記事の要点

トラベラークレーンは、架設した橋桁の上に載って、先端へ移動しながら部材を順次架設するクレーンです。

桁下にクレーンやベントを置けない流水部などで使います。海上で吊るフローティングクレーンとは置き場所がちがいます。

橋を架けるとき、ふつうは桁下にクレーンを置きますが、川の上などでは置けません。そんなときに、架けた桁の上を進みながら架設するのがトラベラークレーンです。

トラベラークレーンとは、架設した橋桁の上に走行設備を設けて載り、工事の進捗に合わせて先端へ移動しながら部材を順次架設するクレーンです。

架けた桁の上を進んでいくので、桁下の空間に頼りません。流水部や橋梁下にトラッククレーンが設置できない場所で使われます。

トラベラークレーンによる張出し架設(模式図) 架設ずみの桁(この上を移動) 次の桁を張り出し トラベラークレーン
トラベラークレーンによる張出し架設(模式図)。架設ずみの桁の上を移動し、先端から次の桁を張り出して架けます。寸法は実物どおりではありません。

どんな場所・方法で使うか

桁下にベントやクレーンを置けない場合に向きます。ベントを併用して架けるトラベラークレーンベント工法と、ベントを使わず先へ張り出していく片持ち式(張出し)があります。鋼橋の架設工法のうち、桁上から架ける代表的な方法です。

混同しやすい用語

フローティングクレーンとの違い

フローティングクレーンは海上に浮かぶ起重機船で、橋桁をまるごと吊る一括架設などに使います。トラベラークレーンは、架けた桁の上を移動する陸(桁上)のクレーンです。「海上の船か、桁の上を動くか」で区別します。

過去問での問われ方

鋼橋の架設工法として問われます。桁下にクレーンやベントを設置できない流水部などで、トラベラークレーンを使って張り出しながら架設する、という形で出ます。

トラベラークレーンは架設した桁の上を移動して張り出し架設する陸のクレーンで、海上の起重機船(フローティングクレーン)とは別物です。置き場所の取り違えに注意します。

理解度チェック

問題:トラベラークレーンは、架設した桁の上を移動しながら部材を順次架設するクレーンである。

〇か×か。

答え:

桁上に走行設備を設けて載り、進捗に合わせて先端へ移動しながら架設します。

問題:トラベラークレーンは、桁下にトラッククレーンが設置できる場所で主に使われる。

〇か×か。

答え:×

逆です。流水部など、桁下にトラッククレーンやベントを設置できない場所で使われます。

問題:トラベラークレーンは海上に浮かべて使う起重機船である。

〇か×か。

答え:×

それはフローティングクレーンです。トラベラークレーンは桁の上を移動する陸(桁上)のクレーンです。

まとめ

トラベラークレーンは、架設した桁の上を移動しながら部材を架設するクレーンです。

桁下にクレーンやベントを置けない流水部などで、張り出して架けるのが特徴で、海上の起重機船とは別物です。

あわせて鋼橋の架設工法、フローティングクレーンも確認すると、架設機械の使い分けがつながります。

参考資料

  • 日本道路協会「道路橋示方書」(架設)
  • 日本橋梁建設協会「鋼道路橋の架設工法」

※ 工法・適用は標準的な考え方です。条件により変わるため、最新の資料で確認してください。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

過去問解説

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