令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.11は、土工工事における明り掘削の作業で事業者が遵守しなければならない事項について、労働安全衛生法令上誤っているものを選ぶ問題です。
地山の点検、崩壊や土石の落下に対する措置、土止め支保工の部材の取付け、運搬機械等の誘導という4つが並びます。
土止め支保工の圧縮材(火打ちを除く)の継手は、突合せ継手としなければなりません。選択肢3はこれを重ね継手としています。
切りばりや腹起こしを矢板、くい等に確実に取り付けるという前半は正しく、継手の種類だけが差し替えられています。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(労働安全衛生法令上、誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 点検者を指名して、その日の作業を開始する前、大雨の後、中震以上の地震の後に、浮石及びき裂の有無と状態、含水・湧水・凍結の状態の変化を点検させる | ○(正しい) | 点検の時期と項目がそのまま規定どおり |
| ⑵ 地山の崩壊又は土石の落下により危険を及ぼすおそれのあるときは、予め土止め支保工を設け、防護網を張り、労働者の立入りを禁止する等の措置を講じる | ○(正しい) | 支保工・防護網・立入禁止の3本立て |
| ⑶ 切りばり及び腹起こしは矢板、くい等に確実に取り付け、圧縮材(火打ちを除く)の継手は重ね継手とする | ×(誤り) | 圧縮材の継手は突合せ継手。重ね継手ではない |
| ⑷ 運搬機械等が労働者の作業箇所に後進して接近するとき、又は転落するおそれのあるときは、誘導者を配置して誘導させる | ○(正しい) | 後進と転落のおそれが誘導者の要件 |
労働安全衛生規則は、土止め支保工の部材の取付けについて「圧縮材(火打ちを除く。)の継手は、突合せ継手とすること」と定めています。端面どうしを突き合わせて力をまっすぐ伝えるのが突合せ継手で、重ねて留める重ね継手は認められていません。
圧縮材は押される部材です。重ねて留めると軸がずれ、押されたときに曲がって折れる方向に力が働きます。端面を合わせておけば、押す力がそのまま次の部材に伝わります。圧縮材は軸をそろえる。だから突合せ継手という理由で覚えます。
継手の種類は型枠支保工でも問われます。型枠支保工の支柱の継手は突合せ継手又は差込み継手で、こちらも重ね継手は使いません。支保工系の継手で重ね継手と書いてあれば誤りと押さえておけば、土止め支保工と型枠支保工のどちらでも通ります。
選択肢1・2・4は規定どおりです。地山の点検は、その日の作業を開始する前、大雨の後、中震以上の地震の後という3つの時期に、浮石やき裂、含水・湧水・凍結の状態を見ます。選択肢4の誘導者は、後進して接近するときと転落するおそれのあるときが要件です。
問題:土止め支保工の圧縮材(火打ちを除く)の継手は、重ね継手としなければならない。
〇か×か。
答え:×
突合せ継手とします。
問題:明り掘削では、点検者を指名して、その日の作業を開始する前、大雨の後及び中震以上の地震の後に地山を点検させる。
〇か×か。
答え:〇
浮石及びき裂の有無と状態、含水・湧水・凍結の状態の変化を見ます。
出典・参考資料
※ 条番号は本文に出していません(設問が条番号を問う形式ではないため)。問題文と選択肢も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月