令和5年度(2023年)1級土木施工管理技術検定 第一次検定(問題B)No.12は、建設工事における墜落災害の防止について、事業者が講じなければならない措置として労働安全衛生法令上正しいものを選ぶ問題です。
囲い等の設置、防網と要求性能墜落制止用器具、取付設備の点検、照度の保持という4つの措置が、それぞれ違う高さで書かれています。
墜落関係の措置は、いずれも高さ2m以上の箇所が対象です。選択肢1は1.5m以上、選択肢2は3m以上、選択肢3は5m以上と書き替えられています。
正しい2mで書かれているのは選択肢4の照度の保持だけです。
※ 問題文の原文は、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(労働安全衛生法令上、正しい記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| ⑴ 高さ1.5m以上の作業床の端、開口部等には囲い、手すり、覆い等を設ける | ×(誤り) | 囲い等は2m以上の作業床の端、開口部等が対象 |
| ⑵ 高さ3m以上の箇所で囲い等の設置が困難なとき等は、防網を張り要求性能墜落制止用器具を使用させる | ×(誤り) | これも2m以上が対象 |
| ⑶ 高さ5m以上の箇所で要求性能墜落制止用器具等を使用させるときは、取付設備等を設け異常の有無を随時点検する | ×(誤り) | 取付設備等も2m以上が対象。点検を随時行う部分は正しい |
| ⑷ 高さ2m以上の箇所で作業を行なうときは、当該作業を安全に行なうため必要な照度を保持する | ○(正しい) | 高さ2m以上で照度を保持する。数値が唯一そのまま |
労働安全衛生規則は、囲い等の設置、要求性能墜落制止用器具等の取付設備、照度の保持のいずれも「高さが二メートル以上の箇所」を対象にしています。落ちたときに致命傷になる高さから守るという同じ考え方なので、措置の種類が違っても入口の高さは2m以上でそろっているのが要点です。
照度の保持は、暗いままでは足元の開口部や段差が見えず、手すりがあっても落ちるからです。設備で囲うことと、見える明るさを確保することの両方が墜落防止の措置に並びます。
1.5mという数値も規則には出てきますが、それは昇降するための設備の規定です。高さ又は深さが1.5mをこえる箇所で作業を行うときに、安全に昇降するための設備等を設けます。数値と措置の組み合わせで覚えます。
令和6年度の同じ枠でも、1.5mに書き替えた肢を3つ並べて2mの肢を選ばせる形が出ています。年度によって差し替える数値が変わる(令和5年度は1.5m・3m・5m)だけで、問い方は同じです。2mと1.5mの2つを区別できれば毎年使えます。
問題:高さ1.5m以上の作業床の端、開口部等で墜落のおそれのある箇所には、囲い、手すり、覆い等を設けなければならない。
〇か×か。
答え:×
囲い等は高さ2m以上が対象です。1.5mをこえる箇所が対象なのは昇降するための設備です。
問題:高さ2m以上の箇所で作業を行なうときは、当該作業を安全に行なうため必要な照度を保持しなければならない。
〇か×か。
答え:〇
照度の保持も2m以上が対象です。
出典・参考資料
※ 条番号は本文に出していません(設問が条番号を問う形式ではないため)。問題文と選択肢も転載していません。
※ この記事の確認日:2026年7月